第011話 灼炎のゼロ
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‥‥‥‥‥‥‥‥退け」
「退かんッッ!!」
ガキンッ! ガキガキンッ! ギャギャギャッ! ガキイィィィンッ!!
まるで二つの台風が衝突したかのような
莫大なエネルギー同士が激突していた。
韋駄天の如き剣撃が二人の間で起こっていた。
「急いで逃げるぞセキレイ!」
「セキレイお兄ちゃんッ!」
ジョンはハトの手を引きながら、セキレイに向かって叫んだ。
「あなたでは勝つことはできないわッ!!」
カツコも覚悟を決めたらしく戦場に背を向けていた。
そんな中、彼は悩むことなどできなかった。
「‥‥‥‥‥‥‥くッ!」
荒れる戦場を背にセキレイは三人と共に、この場を走り去った。
**********
「〔癒しの棘環!!〕」
シュルルルルルルルッ!!
棘をセキレイの周りに展開した。
「おわッ!?おばちゃん何すんだよ危ねぇな!!」
セキレイはそう言って立ち止まろうとしたが
棘の少ない面で後ろから強く押された。
「立ち止まる必要はないわ!私がセキレイちゃんの体力を
回復させながら走るから、みんなもそのまま走ってて!」
ポウウウウウウウ‥‥‥‥‥‥!!
カツコの腕の棘が突然、発光を始めた。
セキレイはこの光に見覚えがあった。
先程、彼の頭の傷を治すために使用した
彼女の″超技術″、″治療光線″だった。
「これって掌からしか出せないんじゃなかったけ?」
セキレイは眩しさに目をしぼめながら訊いた。
「植物に掌はないから、この状態なら棘が全部私の掌よ。
というより、私の腕なんだけどね」
言われてみれば確かに。
植物は掌も二の腕も上腕もないように思えた。
(元々、ツタはそんなに細かく分けて使うようなものでもないのだが)
「変身して戦うときや、″超技術″を使う時には多くのエネルギーを使うわ。
その為のエネルギーを生産するのが、身体にある″増殖器官″だけど
その器官そのものを使うためのエネルギーが“体力”よ。
つまり、体力は最も大事な物なの。だから
これから先、″超技術″をすぐ使うのは、やめておいた方がいいわ。
体力はこの後の戦いの為に温存しておいて」
カツコは走りながら言った。
先とは、万が一ゼロがここに現れても
体力に余裕をもって戦えるようにしているのだろう。
「大丈夫、あの人は‥‥‥‥‥‥ジスタは強いもの。
絶対に負けるハズがないわ」
カツコはおそらく無意識だろうか。
このような事をつぶやいていた。
彼女もやはり不安なのだろう。
「あのゼロって奴は具体的に熱とか火を
どのように
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