第011話 灼炎のゼロ
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ー地下2階 廊下ー
「はっ、はっ、ハクシュッ!」
『拍手?』
ハトのくしゃみを聞いてセキレイは心の中でつぶやいた。
鼻からハナミズが垂れていた。
「あ、あう〜〜‥‥‥」
「あらあら、はいティッシュ」
カツコはポケットからティッシュを取り出して渡した。
ハトは手を伸ばしてそれを貰った。
「あ、ありがとーおばちゃん」
そして、ハナミズを拭いた。
「ハクションッ!!」
セキレイも大きなくしゃみをした。
鼻をすすりながらつぶやいた。
「ズズ‥‥‥‥‥誰かおれらの噂でもしてんのかな?」
カツコはティッシュをポケットにしまいながら言った。
「あり得るわね。セキレイちゃんもハトちゃんも
今は施設を脱走中の有名人だもの」
「ハハ、そうだった」
セキレイは軽く笑った。
脱走中という実感がまるでないからである。
ブツッ
?ハイ、注もーーーーーーーく?
突然、廊下のスピーカーから声が聞こえた。
明らかに戦国博士の声だった。
?まさか予想より10分も早く来るなんてね。
早速だけど、今から君たちを捕獲させてもらうよ。
すぐに投降するなら命は保障するけどー??
とても軽快な声が廊下に響いた。
言い方はアレだが中々押しのあるものだった。
セキレイはとりあえずスピーカーに向かって叫んだ。
「どうせ、おれ達が投降しても殺すつもりなんだろ?」
少しの笑い声の後、答えが返って来た。
?ご明察!なら話が早いね。一応もう一回聞くけど投降する??
「するわけねぇだろッ!!」
セキレイは大声で叫んだ。
?だろうねぇ、そう言うと思ったよ。じゃあ後は頼んだよ?
ブツッ
戦国の声の後、スイッチを切るような音が聞こえた。
「‥‥‥‥‥誰に何を頼んだんだ?」
セキレイがそうつぶやいた瞬間に異変が起こった。
ジュウウウゥゥゥゥゥッ!!
スピーカーが何かの熱によって溶けていたのである。
それに伴って、壁も爆発しそうなほど膨らみ赤くなっていた。
「離れろッ!!」
カイエンはセキレイを後ろに引っ張った。そして。
ドパアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアアアアンッ!!
ついに壁が炸裂した。熱せられて柔らかくなった壁が
爆発した時に周りに飛び散った。
「うおあぁぁぁぁッ!?」
それを少し浴びてしまったセキレイだが
″超重堅鋼″を使っていたために怪我はないようだ。
「い、一体何なんだ!?」
セキレイは後ろに勢いをつけて転がり、立ち上がって言った。
「熱源を直接当てて物体を膨張させて炸裂させたん
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