第六話「レストラン・パニック」
[5/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ような事態に経験で慣れていた。すぐに気を取り戻し、それぞれ騒ぎの中心から離れながら喧騒の騒ぎの原因となった連中を捜しだす。
上条がインデックス・イブ、士道が令音とともにテラス席に出る頃には連中はすぐに見つかった。自分たちから名乗り出したのである。
「黙れッ!!」
再度の銃声。「黙れ」の一言と、銃に対する恐怖心が作用し、喧騒から一気に場が沈黙に移り変わる。
そこで上条はこの騒ぎを起こした連中が4人組の男だということを知る。銃を放ったのは片方のヒョロリとした男。少女の手を引き人質としてとったのはもう片方の茶髪の男だった。その他にもこの中では1番背が高くぽっちゃりとした体型の男、大きな2つのスーツケースを持ったスキンヘッドの男がいた。痩せ型の男の拳銃その場にへたり込んでいる2人の女性に向けられた。彼女たちも人質にされたようだ。全員の共通点として口に布を巻いていることが挙げられる。
「全員、この店内から出て行け!店員も含めて、全員だ!」
先ほど叫んだ茶髪の男の再度の叫び声と3発目の威嚇の銃声が、周辺いた人物が我先と店内へと逃げ出すという結果につながる。その人の波には士道たちも逆らえず、テーブルから立ち上がった十香たちと共に店外へと追い出される。
「──ほらっ!さっさと出せ!」
この声は別の男の声だった。どうやら人質の1人の女性から痩せ型の男が何か取り上げようとしている。今にも泣き出しそうな顔で急いで女性が取り出したのは携帯電話であった。
最新式の携帯電話を受け取ったのは銃を持った男ではなく、茶髪の男でその男は携帯電話を何度か弄った後、結局使い方が分からなかったのかスキンヘッドの男に渡す。男はそれを受け取ると、少し迷ったそぶりをしたものの、すぐに携帯電話を使い、何処かに連絡したらしい。
「──そうだ今すぐ逃走用の車を用意しろ。いいな。1時間だ。1時間待ってやる」
逃走用の車を恐らく風紀委員、もしくは警備員に要求したらしい。「ミーン・ストリート」には店内を囲むように店内から逃げた人物や騒ぎに駆けつけた遊園地内の警備員(当然、警備員とは何の関係もない、遊園地の運営側が雇っている警備員である)、野次馬による人垣ができており、上条たちはその最前列、士道たちはその後ろにいたのである。
騒ぎの中、琴里が耳に手を当てながら舌打ちする音が士道の耳に届いた。
「琴里?」
「付いてないわね。あいつら、近くの銀行で強盗騒ぎを起こした連中らしいわね」
この情報を聞いたのは上条たちもだった。士道たちにとっては銀行強盗など馴染みのないもの。しかし、学園都市にはこのような能力を使った犯罪は日常茶飯事である。
すぐに滝壺が手元の携帯電話で今日起こった事件について調べる。確かに、この近くの銀
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ