第一話 『任務開始』
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
にゅ……んっ……ティラミス……」
フレンダは幸せそうな寝顔をしながらよだれを垂らしている。
「寝ぼけてないで起きなさいよ!」
「ん〜……みゃ……じゅるるる……あれ、アリスさん?」
半起きしたフレンダは、見上げるようにこちらに視線を向けた。
「フレンダ。……任務の時間よ」
と言うわけで私は、今この辺境の地へと来ていると言うわけだ。
「さてと。装備の確認でもしようかな」
などといいながら、ファイブセブンにサイレンサーを付けたり、スペアマガジンの確認などをしていると、耳につけたイヤリング型の通信機に
「どうですかアリスさん。ちゃんと聞こえてますか?」
と言うフレンダの声が聞こえてきた。
「大丈夫よフレンダ。感度良好、よく聞こえるわ」
「今回の任務も頑張ってくださいね。蒼海学園の転校生さん」
などとからかってきやがった。あんにゃろう……
「同じセリフをもう一回言ってみなさい。今すぐハバロフスクにもどって、その頭すっ飛ばしてやるからね」
「も〜ジョーダンですよジョーダン」
などと言いながら、無線ごしにクスクスと笑っている。
だが、ふざけている中でも仕事は適格、それがフレンダの良いところだ。場の雰囲気を和らげてくれるのはいつもフレンダだし、私のオペレーティングもしっかりやってくれている。なんと言うか、憎めない相手だ。
「目標対象の情報をアリスさんのディスに転送しました。確認お願いします」
「了解フレンダ。相変わらず仕事が出来るわね」
などと少し誉めてやると、
「おー。アリスさんに誉められるのって、なんか違和感ですね」
なんてことを真面目な声で言ってきた。
「あんたそれどういう意味よ」
「い、いえなんでも!あ、9時になりました。任務開始時刻です」
どさくさに紛れて話を反らしやがった。まあこの話は、いずれ決着を着けるとしよう。
「ええ分かったわ。それじゃいきますか」
ファイブセブンを左胸のホルスターにしまうと、私は自分のほほを叩き、学校の方へと向かって歩き出した。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ