横浜騒乱編
第20話 ダメー!
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「レオの気力が落ちているのに対して、サイオンが活性化しているのと、エリカの方は変わっていないから、エリカにしごかれていたという、達也が金曜日のランチの時に冗談で言っていたのが、真相にちかいんじゃないのか?」
「もしかして、達也くんって、千里眼なのかな?」
「そんなスキルもってないぞ」
後ろから達也の声が聞こえてきた。これで、結局はエリカの機嫌もなおったのだが、幹比古が学内でスパイ活動をしていた1年の平河千秋と、3年で風紀委員でもある関本勲のことをちらっと話すと、
「実行犯は捕まったけど、その背後の組織はつかまっていないのよ」
「まあ、個人的には、どうやって関本先輩がスパイになったのか、聞いてみたいところだね」
「だったら本人にきいてみちゃどうだ?」
レオの言った、その手があったか。
エリカの特殊鑑別所に忍び込む発言はあったが、達也のもっとごく普通な手段の提示があったので、それにのっかることにした。
放課後、生徒会室へとよる前に、風紀委員会本部に達也と一緒に入った。その場にいたのは、風紀委員長こと千代田先輩と前風紀委員長の渡辺先輩だった。だけども僕の方をみて、予想外の人物が来たとみなされている。ここに入る時って、最近は生徒会室からつながっている階段で来るからな。
達也がおこなった関本先輩への面会申請に対する返答は
「ダメ」
ばっさりと、きってくるなぁと思うが、達也は
「……理由を教えてください」
「ダメなものはダメ」
あまりにも、シンプルすぎる拒絶の言葉に僕はもう一つの選択肢を提示してみることにした。
「うーん、そうすると中条会長へ、会長の代わりに見に行くとの理由で申請しますかね? その時に達也も行くとわかったら、絶対に深雪さんにわかりますから、関本先輩って凍らないで済みますかねぇ」
僕以外の3人の顔色が変わった。千代田先輩と渡辺先輩は、あの氷雪の女王がって感じだが、達也は人の妹にたいしてなんてことを言うんだという、冷徹な視線だが、まだこのレベルだったら大丈夫だろう、っていうより
「それ、もっとダメー!」
千代田先輩が、白旗を掲げた瞬間だった。
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