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僕の周りには変わり種が多い
横浜騒乱編
第19話 顔合わせ
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さんとか言う人並に、気配を消せる人を連れてきてくれない。僕の友達が気がついちゃうから」

リユウさんことリユウカンフウは、気功の中でも硬気功の使い手か。もう1匹は人払いの結界だが、幹比古の結界とは異なる。そんな認識でいたところ、壊れた銃をもっていた成犬はすばやく逃げてくれた。その際の置き土産として

「注意しろ、最悪の相手だ」

そんなことを言ってくれたが、あのレベルの人の言った言葉って、どのレベルが最悪なのかは不明だ。かかわった以上は、成獣が追って行こうとした間に入って、けん制する。幸い周りのカメラやセンサーは、この成獣が壊してくれていたのは、確認している。同じレベルの硬気功にまであげて、

「僕としては顔見せとして、今日は引き下がってくれるとうれしいんだけど」

反応はサイオンとして現れた。まさか鋼気功(がんきこう)か。硬気功を魔法のレベルに昇華させた術だが、これでリユウカンフウというと、近接戦では関わっちゃいけない世界トップクラスの相手だろう。鋼気功に硬気功では力負けする。力に頼らない、軽気功に切り替える。軽身功とも言われ、相手にとっては、身体の重さや当たった感触を感じさせない、硬気功にたいして対極にある術。

これだけの相手だから、軽気功の弱点も知られていて当然で、こっちが軽気功を解くまで、相手に効く攻撃はできない。それを逆手にとられて、包み込むように攻撃をしかけられるので、結局逃げ回るというか、無言の鬼ごっこの様相になってきた。成犬のおじさんは知覚外に逃げきったので、こっちも逃走することにした。

軽気功で、相手が包み込むように手を動かしてきた片方の手をつかって、ジャンプする。そこで、手印を使ってあらかじめプシオンで呼び寄せておいた、風精を使っての古式の飛行魔法。さすがに逃げ出す時は、遠当を放ってきたが、そこはシルバー・ホーンの振動系魔法で撃ち落とした。念のためにサイオンの出力をあげて、リユウカンフウに放ってみたが、びくともしない。もう1匹の子猫は動く気はないらしい。とりあえず、あとは気配を紛らわせるのと、サイオンを他に飛ばす『纏衣の逃げ水』の応用は忘れずにだ。

そしてこの鋼気功のリユウカンフウの一件で、円明流合気術道場の工藤師匠の前に行った。

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