第四話「ウェスト・ランド」
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ト」、「シリカ」とお互い呼び合っていた。結城だけは下の名前で「明日奈」というのは分かるが、他のメンバーのあだ名は本名とはとても関係するとは思えないものばかりだ。
そう気になったのは士道だけではないらしく、十香達もキリト達のグループに顔を向けていた。
「あ、それはですね……」
「私たち、VRMMOの中で知り合った中なのよ。それでリアルでもあだ名感覚で呼んじゃうことがあるってわけよ」
リズベットの説明に士道は、成る程、と納得した。
VRMMOは今や幅広い層のプレイヤーが存在するオンラインゲームである。士道は似たようなものにあまりいい記憶があるからしたがこと無いが、ゲームの中からリアルでの付き合いを持つ人達も出てきてもおかしくはない。
「ああ、成る程……それでつい、ってわけですか」
「そういうこと」
他の皆もそれぞれが納得したような顔を取っていた。
人の呼び名というものは一度定着すると中々変えられないものだ。それはリアルでもバーチャルでも同じなのだろう。
「──?シン、どうした?私の顔に何かついているのか」
「あ、いや。何でもないです」
慌てて手を振る士道。
「そう言えば琴里さん達はこれから何処に行くんですか?私達は第六学区のショッピングセンターに向かう予定なんですけど」
「ん。私達?私達も第六学区に向かうつもりよ。行くのは遊園地だけど」
リーファの言葉にそう答えると琴里は、バッグの中から、ラタトスクが事前に手に入れてた学園都市の遊園地のパンフレットを取り出した。
ラタトスクが調べた学園都市の観光名所の中で、一番精霊達に好評だったのが、この遊園地。学園都市の科学力でしか実現しなさそうな、他の遊園地には無いアトラクションの数々が、精霊たちの興味を引いたのだ。
「へー。改めて見ると色々と面白そうなアトラクションがあるわねー」
「今日は行けないけど……どうせ一週間いるんだしな。他の日に行ってみるか」
どうやら琴里が見せたパンフレットにキリト達も興味を持ったらしい。パンフレットには学園都市にしか無さそうなアトラクションの写真や説明が大きく掲載されていた。どうやら学園都市の外部からの観光客向けに制作されたものらしい。
★
11月3日 PM2時32分
第六学区にある学園都市内唯一の遊園地「ウィスト・ランド」は面積49万平方メートル、国内から見ても最大級の面積を誇る遊園地である。
出来たのは2年前と最近で、開園当時から学生が多い学園都市にあること、学園都市の技術力を用いた最先端のアトラクションが外部の人間の興味も引いたこと、そして学園都市の学生ならば年齢問わず
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