暁 〜小説投稿サイト〜
とある緋弾のソードアート・ライブ
第四話「ウェスト・ランド」
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れもそのはず。彼が今まで体験して来た出来事は──少なくとも平凡な人生の中では──想像もつかないほど、残虐で、悪意的で、救い様のないものばかりである。常人ならばまず発狂間違いなし、の。

 「学園都市第一位」。その名は同時に、学園都市の闇に最も近い能力者であることも意味していた。

「それによォ。好き嫌いのことでおめェらにとやかく言われたくねェンだが」
「うっ……ってミサカはミサカは思わぬ反撃に出た一方通行にうめき声を出してみる…」

 言葉を詰まらせる打ち止め。

 彼女は他の妹達に比べ、全体的に精神年齢が傾向にある。

 元々打ち止めは妹達の反乱防止装置として作られたため研究員たちが掌握しやすいようにわざと身体も精神も幼くして作られているのだ。
 子供というのは周囲の影響を受けやすい。他の妹達に比べて彼女の感情が豊富なのや個性があるのはその理由があるからだろう。
 その為、打ち止めも段々と「好き」「嫌い」の区別ができてきたのである。

「ちょっとちょっと。ミサカの場合のはこの子の性なんだからしょうがないじゃん。一緒にしないでよね」

 苦笑いする打ち止めとは対照的に余裕がありそうな顔を見せる番外個体。
 番外個体はミサカネットワークの一部、悪意的な思考や感情を強く抽出する特徴がある。それは勿論、食べ物に対しての「嫌い」という感情も取り出してしまうということだ。

 だから食事中の打ち止めの「食べたくない」という感情を強く受け取ってしまうというのだが……。

「オイ打ち止め。お前「トマト」って嫌いか?」
「(ビクッ)」
「?ううん。トマトは普通に食べられるよ。ってミサカはお子様ランチのミニトマトを口にして証拠を見せてみる」

 お子様ランチの、よくある飛行機型のプレートからミニトマトをフォークで刺し、そのまま口に入れる打ち止め。表情を見ても無理して食べているとは思えない。

「……」
「さっきオメェ、自分の好き嫌いが打ち止めの感情によるもンだって言ってたよなァ。じゃあオメェ、なんでトマト残してンの?」

 一方通行の指差した先。そこにはカルボナーラについてきたサラダ、その皿に一つだけ残っているトマトがあった。

「そ、それはアレよ。今、昼ご飯とか晩ご飯食べている妹達がいて、その感情が私に来てるんじゃ無いの?妹達なんて1万人以上いるんだし、不思議じゃ……」
「──確かに今ご飯を食べている妹達はいるよ。けど、今、ご飯を食べてる妹達の中でトマトが嫌いな子は1人もいないよ。ってミサカはミサカはネットワークを通じて得た情報を一方通行にリークしてみたり」
「げっ!打ち止め!?」
「いつもからかっているお返しだよ。ってミサカはミサカは心の中でほくそ笑んだり
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