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とある緋弾のソードアート・ライブ
第三話「精霊と電脳の剣士、幻想殺しと橙茶色の少女」
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「──え〜。改めまして!わたくし、今回の学園都市特別見学会バスツアーのバスガイドをいたします、因幡智恵と申します!皆様の楽しい学園都市旅行をサポートするため、未熟者ですが全力を尽くしますので、どうかよろしくお願いします!」

 バスガイドの自己紹介に、拍手する学園都市特別見学会参加者たち。

 学園都市特別見学会の参加者を乗せた観光バスは、東京駅から学園都市へと向かっている最中だった。

 参加者たちは皆、滅多に味わえないスカイホップバスの開放感を、写真や動画にして思い出に残している。子供なんかは、はしゃいで外の景色を見ていた。やはりスカイホップバスそのものが珍しいのであろう。

 と、テンションの高い雰囲気に触れても、この2人のテンションは最初っから最悪だった。

「「はぁ…………」」

 通路を挟んで隣り合った席で、同時にため息をつく五河士道と桐ヶ谷和人・通称キリト。この2人だけはまだ学園都市についたわけでもないのに、猛烈な(精神的な)疲労感が漂っていた。

「もう。なに、あれくらいで落ち込んでるのよー」
「シドー、せっかくの楽しい旅行なのだぞ。楽しまなければ…」

 そんな2人を元気付けるのはそれぞれの隣に座っている十香とアスナだった。

 おおよそ30分前。バスの目の前でお互いの女装姿について弄られていた少年2人は、見事に被った一言が原因で、更に弄られることになってしまったのだ。

 本人以外たちにとってはそのことは完全に笑いのネタだったが、2人にとっては笑われることになった苦い思い出でしかなく、唯一の利点はお互いの一行に共通の話題ができ、すぐに打ちとけることができたくらいだろう。

「そ、そうだな。悪い、アスナ」
「──確かに楽しまきゃ損だな…。ごめんな十香」

 しかしこのまま不貞腐れていても既に起こってしまったことだ。どうしようもない。

 なにより滅多に経験できない体験ができる旅行なのだ。十香が言ったとおり、楽しまなければ損ってものだろう。

「そうそう。そう根に持つなよお二人さん」
「お前が一番面白がっていたよな……」
「……」
「それに関してはホントすまなかっ……ぷぷっ」

 前の席のクラインの後頭部に手刀を打ち込むことで黙らせたキリトは、改めて士道たち一行の方に向き直した。

「──遅れました。桐ヶ谷和人です。どうもよろしく」

 そう言って右の手のひらを差し出すキリト。士道はその手のひらに自分の手のひらを重ね、お互いにお互いの手を握り合った。

「五河士道です。こちらこそよろしく」

 2人のやり取りがきっかけとなり、一行はお互いに自己紹介を始める。

「結城明日奈です。よろしくお願いします
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