第三話「精霊と電脳の剣士、幻想殺しと橙茶色の少女」
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ね。LOVEってことじゃないよ。ただね」
信号を渡り終えたところで、少女は上条の前に回り込む。
「そっくりなの。私の大切な人に。だから興味あるの。あなたに」
「はぁ?」
「どうせ私の友達も、私のこと探さないでこの街を堪能してると思うから。私も楽しみたいの」
それは酷い友達である。
「やっぱり現地の人に案内してもらった方が面白そうだからね」
「いや、だからって──」
「とうま!」
ここで聞き覚えのある声に上条は振り向く。インデックスと、その頭に乗ったオティヌスだ。
そして少女を見た2人の顔が、みるみるうちに怪訝になっていくのを見て、上条の額から嫌な汗が出てくる。
「…………妙に戻るのが遅いから気になって来てみれば…また厄介ごとに首を突っ込んだなお前」
「うっ……」
「……とうま?」
こちらをジロリと睨んでくる居候2人にたじろぐ上条。このままでは間違いなく上条の身体の何処かにインデックスの歯型がつくことになる。
「…………ぷっ、ぷははは」
その様子を見て、再び笑い出す少女。いきなり笑い出した少女に、上条を噛もうと口を開けたインデックスも、インデックスに噛まれると身構えた上条も、インデックスの頭に仁王立ちしたオティヌスも、少女に顔を向ける。
「な、なんなんだよ?とうまがそんなにおかしいの?」
「あっ。ごめんね。やっぱりそっくりでさ。あの人に」
「あの人……?おい上条、こいつは…」
「ねぇねぇシスターちゃん、小人ちゃん。お願いがあるの。私に学園都市を案内してくれない」
インデックスの手を掴み、顔を近づける少女。いきなり顔を近づけられたインデックスは少したじろぎ、後ろへ一歩下がる。
「え……いや」
「お願いっ!」
顔を見合わせる上条とオティヌス。この少女、どうしても上条たちに学園都市を案内して欲しいらしい。理由はともかく、こんな少女の頼みを無下に断るのは良心が痛む。が、インデックスの機嫌が──
「…………いいんだよ」
「「!!」 」
「ホ、ホント!?」
「その代わりなんだけどさ」
と、インデックスは自分の右手を掴んでいる少女の手に、自分の左手を重ねた。
「私と、友達になって欲しいんだよ」
その言葉により一瞬、沈黙が走った次の瞬間──
少女の顔が太陽のように明るくなる。
「なるなる!もちろんだよ!シスターちゃん!!」
「シスターちゃんじゃないよ。私にはちゃんと「インデックス」っていう名前があるんだよ」
「分かった!よろしくね!インデックスちゃん!」
インデックスの手を掴みながらぴょんぴょんと跳ねる少女。インデックスから友達になろうと誘
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