第三話「精霊と電脳の剣士、幻想殺しと橙茶色の少女」
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──11月3日。12:30。学園都市第六学区。
「…なぁ。ハンバーガーで手を打たないか?インデックス、オティヌス。割引券が溜まっているしよ」
第一一学区を公園沿いの通りを歩きながら、ツンツン頭の少年・上条当麻は隣を歩く白い修道着を着たシスター・インデックスと、自分の頭の上にちょこんと座る元魔神・オティヌスに恐る恐る聞く。
すると2人はそれぞれの位置から上条を睨みつけた。
「ダメだよとうま!夕べはとっても、とーってもひもじい思いをしたんだから」
「仕方ないだろ。急に土御門に呼び出されて、何かよく分からん荷物運び手伝わされたんだから」
「ほほう。貴様にとってはか弱い我々の食事より、あの胡散臭い金髪サングラスとの約束の方が大事だと言うのか」
「か弱い」に心の中で「どこがだよ」とツッコミを入れるが、続きの言葉に思わず「うっ…」と息を詰まらせる上条。確かに彼女たちの晩御飯を作らずに出て行ってしまったのは事実だ。上条はそれは悪いと思ってるし2人にも謝った。
しかしこれだけは譲れない。このままでは初めてアリサと出会った時の二の舞になってしまう。だから今回は上条は引かなかった。
「と、とにかく、今回はダメだ!!」
「前にも言ったけどね、とうま!ご飯を忘れられるとね、存在そのものを忘れられた気分になるだよ!ね、オティヌス、スフィンクス」
「うむ、禁書目録の言う通りだ」
うなづくオティヌス。スフィンクスも、その通りですよ、ご主人!と、言うかのようにインデックスの服の中から顔を出す。
その後、激しい論争の上、先に折れたのは──
「あ……あーもーわかりましたよ。好きなだけ食え」
──もちろん、上条だった。
「おお」
「本当だね!とうま!」
「ああ。上条さんに二言はねーよ」
と、これから待つごちそうにインデックスが喜んでいると目の前の公園に目がいく。
そこではなにやらお祭りのようなイベントが行われており、野外ステージではバンドによるライブの最中だった。
「とうま!手始めにたこ焼きが食べたいんだよ!」
「わたしは焼きそばが食べたいぞ。上条」
「はいはい。仰せのままに」
と、屋台を求めて公園に入った3人はそこである一団と出会う。
「げっ」
「あっ、上条さんじゃないですか」
そこにいたのは上条も見知った顔。御坂美琴の友人である三人組。明らかに嫌そうな顔をした白井黒子・上条に手を振る佐天涙子・そして口をピンクやら黒やら緑のソースまみれにしている初春飾利の3人だった。
なんだかんだで会うのは久しぶりである。上条がオティヌスの一件で入院している時は何度かお見舞いに来てくれ
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