§62 後顧の憂い
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のイケメンさん、呼んできて」
回復したのだから知らせねば。
「あ、はい! りょーかいですっ!!」
あわてて駆け出すエルをしり目に、護堂へ電話しようとケータイを開く。国際通話になってお金がかかるが、まぁしょうがない。マモン使えないからバイトしなきゃだよなぁ、めんどうだなぁ、などと所帯じみたことを思いながら電話帳から護堂を選ぶ。いい加減コイツの登録グループをイケメンからカンピオーネにしてやるべきだろうか。
「イケメングループはドニにアレクに……全員魔王じゃん。くそぅ」
なんかカンピオーネ♂とでもグループ変更しても問題なさそうだ。そうした場合にヴォバンが微妙な扱いになるが。
「ダンディ♂イケメン魔王、とか? ……ねーわ」
『もしもし、黎斗か!?』
くだらない話をしていれば繋がる日本との通話。
『やほー、元気してた?』
『馬鹿野郎いきなりどっか行きやがってお前心配してたんだぞ!?』
『開幕直後にそれかい』
思わず笑みが浮かぶ。お互い非日常なのに、日常みたいな会話ではないかこれは。
『アテナとランスロットが来てるすぐこっち来い!!』
『why?』
『ほわぃはてな、じゃねーよ馬鹿野郎早く来い!!』
どうやら現場は相当混迷を極めているらしい。色々事情を聴きたいが、そんな余裕あちらのほうがないだろう。この時間だって惜しいはず。
『あー、ごめん無理。能力奪われた』
一瞬、世界が静止する。
『は?』
『敵に能力封印くらった。今の僕足手まとい。だから帰れないわごめん』
『ちょ、おま、マジか……!?』
『ネタでこんなこと言うか。とりあえず復活したら戻るけど、それまでは無理だわ』
行ったところで巻き込まれて死ぬ。
『いや、お前ならエリカやリリアナに匹敵する戦力として動いてくれそうな気もするんだが』
普段なら素で戦えば正直、エリカやリリアナに陸鷹化、人間程度が何人来ても負ける気はしない。でも、今は。
『呪力もほとんど底をついてる。エリカさん5人分程度の戦闘能力しかない』
『いや十分すぎるだが……』
『”少年”によるドーピング前のエリカさん、な。今の僕だとドーピングエリカさんと戦うと負ける』
『……』
つまりは、そういうこと。
『つまりお前にも”少年”の加護を』
『おいばかやめろおまえ』
何を言い出すこの男は----!!!!
『冗談だよ。俺だって男とキスする趣味はないさ』
『美少女とキスしまくってるくせに爆ぜろリア充。……まぁ、どうしてもキスしたいならよーか辺りに頼んでみれば?』
なんか「叔父上の頼みならしょうがないですね……」とか言いながら目をつぶる
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