第二話「学園都市バスツアー」
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してこなかったけど、よくまだ続ける気になったよな。『戦役』を」
「何を言っている遠山。極東戦役は国家元首でも迂闊に止めることは出来ないからな。止められるのは教授くらいのものだろう」
「何せ参加するのは僕のリバティ・メイソンのような、それぞれの国の皇室・王室や国家元首に口出しできるレベルの組織ばかりだからね。第三次世界大戦の時と『グレムリン』の時は、全ての組織が休戦した方がいいと判断したから、つかの間の休戦が実現できたけど、始まったからには中途半端な状況で辞めることはできない」
……元イ・ウー所属の魔女にして、あのジャンヌ・ダルクの子孫というジャンヌ・ダルク30世とイギリス最大の組織リバティ・メイソン所属にしてかの名探偵ホームズの相棒、ワトソン医師の曾孫であるエル・ワトソンがいうと説得力が違うな。
が、理解はできても納得はできるわけではない。キンジは頭を抱えながら
「ったく……どうしてこうなったんだよ…………って、俺のせいか…ハァ」
「はい」
「よくわかってるじゃないか、トオヤマ」
レキとワトソンが感心したかのようにうなづいてきた。こちらが馬鹿にされている気がしたが気のせいだろうか。
「その通りだにゃー。元々はキンジっちがシャーロック倒しちゃったから、こんなことに──……っと、この会話はここまでにしておこうか」
土御門が会話を打ち切った理由は直ぐに分かった。本部が見えてきて、そこに先に来ていた武藤や不知火たちがこちらに向かって来たからだ。
「運んできた機材なんかはもう配置しておいたからいつでも動けるよ」
「サンキューな、不知火」
本部は地下街の空き店舗だが、電気も水道も通っている上、台所まである。そこまで汚れたり、荒れたりもしていないし、安いだけが売りのような汚いホテルよりかは立派に人が泊まれる環境が揃っていた。
各々持ってきた折りたたみ式の椅子やら床やらに座る一行。ひとまずはここに潜入調査時の本部にし、一行は近くのホテルに泊まる予定だ。ホテルを本部にして潜入調査をしてしまっては、もし逆探知などで連絡や指示をしている場所がばれたさい、一般人を巻き込むことになってしまう。だからわざわざ本部と潜伏先を別々にしたのだ。
「しっかしまさか本部が地下街の空き店舗とはなぁ。見つかったりしないのか?」
「そこんとこは安心していいと思うわ」
武藤の不安に答えながら「座標移動」で機材運びを手伝っていた結標淡希、そして海原光貴も会話に混ざる。 2人は土御門の知り合いであり、今回の依頼についても断片的になら話していいとアリアが判断し、手伝いを頼んだ相手だ。
ちなみに土御門・結標・海原たちのことは武藤たちには学園都市にいるイギリスの組織の構成員で、その組織がア
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