第二話「学園都市バスツアー」
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傾げる士道と十香。まさか目の前の少女がしたとは思えない。男の声だったし。
「……ん、もしかしてアレも今回の参加者ですかねー?」
士道とバスガイドが荷物を詰め込むのを見ていた美九が、あらぬ方向に目をやる。それにつられて最後の荷物を詰め込んだ士道たちもその方向に目を見張る。
そこには──
3,
「おお〜凄いバスだね〜。なんか学園都市って感じの」
「なんか近未来的ですね…リズベットさんの言ってたような空飛ぶ車では無かったですけどね」
「なんだっけこのバス…前にお兄ちゃんと見たことあるんだけど…」
『オープントップバスですね。観光バスによく使われているバスです』
「ほ〜、やっぱユイちゃん物知りだな〜。しかし、かっけぇな。このバス」
「まずは荷物積み込みましょ」
「あ、俺とクラインとでやるからアスナ達は先乗ってくれよ」
「え、いいの?」
「アスナさん。こういう力仕事は男の仕事ですからね。か弱い女の人にやらせるわけにはいきませんよ」
「んじゃ、男2人に頼んだわよー」
「よろしくね。お兄ちゃん」
「──あっ、あれって他の参加者の人たちじゃないんですか?」
東京駅にて集合したキリト達一行がバスに近づくにつれ、バスの周りの人影も見えてきた。シリカが見つけたのはどうやら既にバスに乗り込もうとしている参加者たちだった。 シリカが指差す先、確かに何組かが纏まってバスの周りで荷物を纏めてバスガイドに渡したり、バスに乗り込んだりしていた。
その中でも目を引く特異な集団。それにキリトが気づいたのは、リズベットの一言が原因であった。
「うわっ。こっちの男女比も凄いけどあっちはもっと凄いわよ。一対八とか完全にハーレムじゃない」
「んだとっ!?誰だっ、キリの字以外にそんな美味しい環境にいる奴は!?」
「……なんだかあの男の人。ちょっとキリトさんに似てません?」
「へっ?」
シリカの指摘に思わず素っ頓狂な声を上げるキリト。一同は目をバス周辺に向ける。
「お兄ちゃんに?」
「あ、ホントだ。細身なところとか、ちょっと頼りなさそうなところとか、一歩間違ったら女の子と間違われそうな顔立ちとか」
「……アスナさん…。俺、何かしましたっけ…?」
ここまで言われる理由に、キリトは心当たりがなかった。
「言われてみればそうかもね〜。このメンバーにクラインがいなかったら完全に同んなじだわ。特に中性的な顔立ちが!」
「オイ!リズベット!?」
ついでにリズベットにも言われる理由に心当たりはない。
「お兄ちゃん昔っから女の子に間違われること多かったもんねー。よく服買いに行ったら「姉妹で同じ服はどうで
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