第一話「交差する世界」
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使って目くらまし。その土煙でできた相手の隙を突いて確実に仕留める。 今まではまったく逆の戦法を使い、これを察知させないような手回しもしておいた。全ては、この決勝の為だ。
……地上での猛攻のせいでなかなかチャンスに恵まれなかったがもう大丈夫!これで──仕留める!!
男は勝利を確信していた。この一撃で仕留められると。
頭上は人間にとっての最大の死角。ましてや目くらましされ相手の位置すら分からない相手の攻撃を受け止められるわけがない。
しかし、男は考えてなかった。 頭上が死角になるのは
「なっ……!」
……いない!?
宙にいる自分も同じだと。
??
──11月1日。ダイシー・カフェ。
「「「「カンパーイ!!」」」」
複数のジョッキの音が貸し切り状態のダイシー・カフェに鳴り響く。
「いやーまさか空中戦術使いの上を取るとは…さっすがはキリト!期待を裏切らねぇな!」
「…お前は俺にどういう期待をしていたんだ、クライン」
肩を叩いてくるクラインにキリトは呆れる。確かに決勝の相手は空中戦に強かったらしく上を取られたことが無かった。だからこそあの状態で勝つことが出来たのだろう。
「キリトくんらしいじゃない。そういうとこ」
「で、肝心の賞品は何処なんだ?」
「急かさなくてもここにあるよ。エギル」
するとキリトは、バックの中から6枚のチケットを取り出す。
「それが学園都市へのチケットね?!あたしも〜らい!」
「あ、リズベットさんずるいです!私も!」
「2人とも、焦らなくても人数分あるわよ」
「そうそう。アスナさんの言う通り。ちなみに私はもうお兄ちゃんから貰っちゃいました!」
「しっかしエギル。オメェホントにいいのか?いくら俺が連休中仕事ないからとは言え…前に行きたいって言ってただろ?」
「行きたいのはやまやまなんだが、店もあるしな」
エギルの言葉に「そうか…」と納得するクライン。エギルとしても学園都市へのチケットは欲しい物だろうが、店と彼女をほっとくわけにもいかない。
「だけどよぉキリの字。学園都市って結構危ない噂もあるんだろ。第三次世界大戦にグレムリン。間違いなく騒動の渦中にいるような街だぜ?」
「確かにそうだけど…あの都市の科学技術は凄いからな。ユイが現実世界を認知できるようなシステムを作る時の何か参考になることもあるかもしれないし、ちょうどいいと思うんだ」
「そうか」
「んじゃあ皆さん!明後日、東京駅に集合ですよー!」と言うクラインの声に「「「「はーい!」」」」と答える女性陣。それを横目にしながら、キリトはふと思った。
……そういや学園都市は外部から
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