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とある緋弾のソードアート・ライブ
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英雄の選別
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き出す。

「間違いないな」

 と、頭の上から声が聞こえてきた。

 そこにはわずか15センチほどの少女がちょこんと仁王立ちしている。

「オティヌス……」
「無事か?上条」
「オティヌス!!ここって──」
「ああ、間違いなく〈暗黒の位相〉。私が世界を滅ぼした後にできた位相だ」

 信じたく無かった。

 できれば嘘であって欲しかった。

 しかし足元の少女はこんな時に嘘をつくような性格ではないことを上条は知っていたし、

 何より、 その顔は苦痛に歪んでいた。

「……ッ。どういうことだ!?まさかまた誰かが『主神の槍(グングニル)』を──」
「それは無いだろう…もし完全な『主神の槍』を使えば魔神としての殆どの力を失った私が無事でいられるはずが無い。もし人間用にカスタムした物を使おうとしてもそれには魔道書図書館が必要だ。彼女にそんな素振りは一切無かったしな」
「じゃあ誰が一体こんなことを!!」

「──〈ソラリス〉さ」

「「!!」」

 突然の声に2人は背筋を震わせ、そして後ろへ振り返る。

 そこには男がいた。

 つんつん頭の白い髪と冷酷そうな切れ長の青い瞳をした30代の男が。 一見、どこにでもいそうな会社員のようにも見えなくない。

 しかし上条には分かる。何度も死線を、そして様々な人間を相手にして来た上条には分かる。

 ──こいつはヤバイ。

「貴様は誰だ?何故無事でいられる?」

 上条の頭の上で仁王立ちしたオティヌスは、男に向かって静かに問う。

 すると男はオティヌスを一目し、少し驚いたような顔をしてから言葉を返す。

「…それはこちらのセリフだろうな。キミは精霊か?こんな精霊は見たこと無いがね」
「残念ながら私は精霊などという可愛げのある物ではない。私は魔神。魔神オティヌスだ」
「魔神?………オティヌス……オーディーンのことか?」

 男は少し考えるかのような表情をすると、思い出したかのように顔を上げる。

 オーディン。北欧神話の神々の中でもトップの存在で又の名を──オティヌスとも呼ばれる。

「ほう繋げられるか。博識だな」
「目指していることに神話が関係していてね。一通り調べたことがあるんだよ」

 不敵に笑う男。上条にはその笑みがまるで兎を嘲笑しながら追う、狼の冷徹な笑みに見えた。

「成る程……で、お前の番だが」
「ちょっと待ってくれ。少年、キミは誰だ?」

 そう言うと男は上条のことを人差し指で指差す。

「お、俺?」
「そう、君だ。見たところただの高校生のようだが…」
「……俺の名前は上条当麻だ」
「カミジョウトウマ、か…
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