マブラヴ
0891話
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校舎の中に響くチャイム音。
「では、1限目にお二人の話を聞かせて貰いたいと思いますので、こんな場所で恐縮ですが、朝のHRが終わるまでもう少々お待ち下さい」
「構いません。私もここの卒業生ですから慣れています」
「俺の方も気にするな。待つというのは慣れてるからな」
「分かりました。では、失礼します」
部屋の隅にあるソファへと俺達を案内し、真田は出て行く。
その後を追うように若い女の教師も部屋を出て行き、部屋に残るのは俺達だけとなった。
「さて、呼びに来るまでは暇だが……どうする?」
「どうすると言われても……ここで待っているしかないのでは?」
確かにそうなんだが、特にこれと言ってやるべき事が無い状態で待つというのはどうにも暇を持てあます。
そんな風に考えつつ、空間倉庫の中から取りだしたのは缶紅茶。それを2本取り出して恭子へと1本渡す。
「ありがとうございます」
「何、気にするな。大量にあるからな。……それで、さっきの篁とかいう女だが……」
その言葉にピクリと頬を動かす恭子。
どこかジットリとした視線をこちらへと向けてくる。
「アクセルさん、もしかして唯依を毒牙に掛けようとか考えていませんよね?」
「さすがにそれは考えすぎだろ。それよりも篁っていうと、あの篁か? F-4J改の」
俺の口から出た言葉に、恭子は軽く驚きの表情を浮かべる。
まさか俺がその件を知っているとは思ってもいなかったのだろう。
「ええ、そうです。その篁で間違いありません」
「なるほどな」
以前に見た記憶によると、自分達で開発したF-4J改を使ってF-15との模擬戦で勝ったとかなんとか。
で、その開発チームの主要メンバーに篁という名前があったと思ったから、まさかと思ったんだが……見事にビンゴか。
「もっとも、今はシャドウミラーから譲渡された機体の解析に集中しているらしいですけど」
「そうか。あのストライクダガーが役に立っているようでなによりだ」
その後も恭子と暫くストライクダガーについての会話をしていると、やがて先程真田と一緒に部屋を出て行った女が戻ってきて、講演の開始を告げられるのだった。
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