マブラヴ
0891話
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いえ、恭子様やアクセルさんのお役に立てたのなら何よりです」
俺達を案内してきた少女が生真面目な表情でそう告げる。
案内の恭子に紹介されたが、この少女は篁唯依というらしい。
篁の母親が恭子との関係があり、小さい時から面倒を見てきたとか何とか。
恭子にしてみれば、妹のような存在なのだろう。
篁の方も恭子を姉の如く慕っているのが分かる。
ただ、篁の方は何となく恭子に対して遠慮しているようにも見えるが……まぁ、その辺は別に俺が関わり合う事じゃないか。
「失礼します、教官。崇宰恭子様と、アクセル・アルマー様をお連れしました」
「ああ、話は聞いている。お二人とも、良く来て下さいました。私は真田晃蔵と申します」
そう言いながら敬礼をしてきたのは、右目を眼帯で隠している強面の男だ。
……まぁ、強面っていう意味じゃムラタの方が上だが。
「今日はこちらの要望を聞いて貰い感謝しています」
「いえ、崇宰家の……しかも鬼姫とまで呼ばれる方からの要望とあれば、生徒達にとってもプラスになる話ですから。それに、世界で初めてハイヴを攻略したシャドウミラーの代表にお会いできるとは光栄です」
「恭子が無理を言って済まないな」
「もう、アクセルさん。私の後輩が生き残る為の糧となるんですから、そのくらいはいいじゃないですか」
恭子のどこか拗ねたような言葉に、思わず肩を竦め……何故か真田が目を大きく見開いてこっちを見ているのに気が付く。
「どうした?」
「……いえ、ただお二人が自分の思った以上に親しいように見えましたので」
「まぁ、何だかんだあって色々と付き合いがあるしな」
「そうですね。崇継さんから紹介された方でしたので最初はどんな方かと思っていましたが、思った以上に普通の方だったので驚きました。もっとも……」
チラリ、と俺の方を悪戯っぽい瞳で見た恭子は小さく笑みを浮かべつつ言葉を続ける。
「英雄色を好むの言葉通り、その辺は私の予想外な光景でしたけどね」
「まぁ、その辺については否定しない」
にしても、意外だな。古式ゆかしいというか、古風なタイプで恋人が大勢いるのは不潔ですってくらいは言われるかと思っていたんだが。
何しろ日本の武家の中でも最上級に位置する五摂家の人物なんだから。
……いや。お偉いさんだからこそ、その辺に関しては武家の義務として寛容なのかもしれないな。
英雄色を好むとか自分で口にしているし。
「普通は否定するものですよ?」
ウェーブの掛かった髪を揺らしながら笑みを浮かべる恭子。
崇継が俺を紹介した時は色々と緊張していたりしたが、今はかなり普通の態度で接するようになっていた。
「ま、何はともあれだ。今日する基本的な話については主にハイヴの件でいいん
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