マブラヴ
0891話
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が、悲鳴を上げる。
ちっ、このまま済し崩しに出て行きたかったんだが。
「戦闘の経験を話すって言うなら、別に女子校である必要は無いだろ。男子校……とは言わないが、せめて共学でだな」
そう言いつつも、周囲で話している声が聞こえてきた事からその理由については何となく理解していた。
実際、恭子の口から出たのもその通りのものだったし。
「ここは私が卒業した衛士訓練学校ですから、顔が利くんですよ」
「崇宰家って意味でなら、どこにでも顔は利くだろうに」
「それは……あら?」
そこまで告げた恭子が、ふと視線を止める。
その視線の先にいたのは、4人の衛士訓練生。年齢的にはあやか達よりも少し下といったところか。
髪を背中まで伸ばしたおっとりとした少女、ショートカットで少し色黒の落ち着きの足りなさそうな少女、眼鏡を掛けて後ろで髪を2つに結っている少女。そして、恭子を見て驚愕に目を見開いている、ショートカットで生真面目そうな少女。
特に最後の少女は、周囲の者達が恭子を崇宰家の人物として驚いているのとは違うベクトルで驚いているように見える。
「あら、唯依。いい所で会ったわね。教官の待機場所まで連れて行って貰える?」
そうして恭子は、何でも無いという風に気安く生真面目そうな少女へと声を掛ける。
なるほど、知り合いか。
俺はそう納得したのだが、何故か俺よりも周囲の事に詳しい他の訓練生達は逆に驚いている。
何だ? 恭子の知り合いだというのが知られたからか?
「恭子様!? 何でここに……」
唯依と呼ばれた少女は、周囲の友人達から向けられる驚愕の視線を感じる余裕もなく、慌ててこちらへと走って向かってくる。
「ちょっとこの方を案内しているのよ」
「こちらは……」
「アクセル・アルマーさん。ほら、シャドウミラーの……」
「っ!?」
耳元で呟かれた恭子の言葉に、唯依と呼ばれた少女は大きく目を見開く。
それこそ、恭子がここにいるのを見つけた時以上に。
「アッ! アク……」
「しっ、一応秘密でね。それよりもさっきも言ったけど教官達の部屋に案内してくれる? 私は山百合の卒業生だけど、今はもう無関係な立場だから勝手に入ったりすると色々と不味いのよ」
「あ、はい。分かりました。すぐにでも。ちょっと待ってて下さい」
短くそう告げ、後ろで未だに驚愕の視線をこちらに向けている3人の友人達の下へと向かって何かを告げ、再びこちらに戻ってくる。
「すいません、お待たせしました。さぁ、行きましょう」
そう告げ、俺と恭子は唯依と呼ばれた少女に案内されるようにして訓練校の中へと入っていくのだった。
「ここが教官達の部屋となります」
「ありがとう、唯依」
「
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