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ソードアート・オンライン〜狩人と黒の剣士〜
バレンタイン:二人の英雄のお話
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「明後日の方向を向くんじゃねぇよ!!」
俺は怒鳴ると、半神化する。
「二人共、少し眠って貰うぞ」
俺は頭に触れると、二人は事切れたかのように倒れ、静かな寝息を立てる。
ブランケットを何処からか取り出すと、それを架けてやり、座っている真夜美に向き直る。
「……真夜美」
「……な、何?」
すっかり萎縮している真夜美を俺は抱き締める。
「え……?」
「気持ちは嬉しいけど、使うならアイツらが居ないときにしろよ。楽しめないだろ、俺が」
ポンポンと頭を叩くと、俺は真夜美を真正面から見えるようにしゃがむ。
「お前が作ってくれたのが無駄になるだろ、こう言うことになったら。だから、次からは気を付けてくれよ……まぁ、そういうところをきっちりするのが真夜美だから信用……っておわっ!?」
俺が目を開けると、真夜美が元に戻って泣いていた。
「っ……!」
「あー、何か俺、悪いこと言ったか?」
「……違う。翔夜が、そこまで……」
「……全く」
俺は溜め息を付くと、真夜美の顔を上げさせて、キスをした。
「んぅ!?」
突然の出来事に、真夜美は驚いて、涙を止めた。
「ぷはっ……ふっ、どうやら止まったな」
「……不意打ち、ズルい」
「何時も不意打ちでやられてる俺の細やかな仕返しさ♪」
すると、真夜美が俺に突撃してきて、そのまま倒れる。
「……ここまで本気にさせた責任、取ってよね?」
「……あー、何だ。ゼウスのオッサン次第?」
「……絶対責任、取らせる」
真夜美はそう言うと、俺達はまた、キスをした。


「……うっわ、何してんだ!?」
「……覗き見しない、グレイ」
グレイと呼ばれた青年は、上空に飛んでいる隣の少女に言う。
「ルージュ!だってさぁ……」
「……元々、私達は時空法違反を犯している。これ以上今の時間枠に居たら、母さん達やゼウス様からお叱りを受ける事になりますよ、白光(ホワイトライト)捕喰者(イーター)
「うぇ、そいつぁ勘弁物だぜ……で、奇跡(ミラクル)解放者(リペレイター)さんは、この世界に来て収穫を得られたのか?」
ルージュは眼鏡の柄をクイッと押すと、答える。
「ええ、これ以上無い収穫を得られました。これ以上留まる必要は在りません。……帰ろう、私達の世界に」
「やっぱりなぁ……でも、父さんの力を試してーーーー」
「完璧に時空法違反になるから止めて。帰るよ」
「ちぇー……」
グレイとルージュは、虚空に開いた穴を通り、そのまま消えた。
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