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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第二話 学校での謝罪
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言葉が飛び交う中、全は自身の教科書などを机の中に入れていく。

「な、なあ……神楽院、でいいんだよな?」

「ん?ああ、そうだな神楽院で合ってるが……今は橘全と呼んでくれ」

「え?」

「そっちが本当の名前なんだ」

「そ、そうだったのか……」

「ああ、ちょっと過去にな……」

そう言って全は憂い顔をする。

それを見た生徒達は過去に何かがあって橘全は神楽院紗華と名乗っていたと思った。

「わかった、じゃあこれからは橘って呼ぶ事にするよ」

「ああ、そうしてくれると助かる」

そう言って全は家から引っ張り出してきた本を持って読書を開始した。

「な、何か神楽院……いや、橘君だったわね。橘君、変わった……?」「うん、ちょっと、ていうかかなり……」「でも、何かその変化がいい変化で」「そうそう、それで」

「「「「何か冷たい態度を取ってるのが新鮮!」」」」

「お、おい神楽院、何か格好良くねぇか?」「あ、ああ何か今なら尊敬出来る気がする……」「今の読書してる姿も何か様になってるし……」「それになにより」

「「「「今なら普通に喋れる!!」」」」

────神楽院、もうちょっと限度を考えて物事を進めてくれ……。

読書をしながら周りの感想を聞き。そう思わずにはいられない全なのだった。




全の事は瞬く間に広まっていった。その原因としては、全が教室の壇上に上がって謝罪をしたからであろうと推察出来る。

「皆、済まなかった。俺もちょっとどうかしていたんだと思う。だから、極力皆の迷惑にならないようにする」

そう言うと全は自身の席に座った。この話がクラスメイトから、隣のクラスへ、それが系譜のようにどんどん広まっていき、「神楽院は橘全として新たな道を歩き始めた」と広まっていった。

それを聞いて納得していない男子生徒が一人いた。聖である。

(何でだ!?あいつは今まで踏み台として僕に貢献してきたじゃないか!?そもそも、お前が脚光を浴びる必要はないだろ!僕だけがいればいいんだ!僕がこの世界の主人公なんだからな!)

そんな事を考えているだけでも十分に主人公としての能力がないのにそれに聖は気づかない。

なぜならば、彼は自身が主人公だと信じきっているのだから。

それとは対称的に全は……能力の応用方法などを模索していた。ちなみに今は授業中なのだが、そんなのはお構い無しだ。

しかし、全はちゃんと授業の内容は頭の中に入っている。小さい頃から必要最低限の事しか勉強はしてこなかった為だ。その為に、全は暗殺者として活動していた際に使用していた一度に二つの物事を同時に思考するという技を用いて授業を聞きながらも能力の応用方法を模索しているのだ。

(さて、大体の応用方法
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