第一部 学園都市篇
断章 アカシャ年代記《Akashick-record》
??.----・error:『Nyarlathotep』Y
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し指を寄せた上目遣いで。白い修道女、インデックスが。
「勿論、インデックスちゃんは無料でお腹一杯食べて良いんだよ〜? あ、カツとかハンバーグ、福神漬けも付けちゃおうね〜?」
「ホント?! わ〜い、こーじ大好きなんだよ!」
「俺もだよ、インデックスちゃん。あ〜もう、可愛いなぁハァハァ」
対して嚆矢は、分かり易く態度を軟化させて。喜んでピョンピョン跳ね回るインデックスを、熱い視線で見守っていた。
「「「……………………」」」
「……おい、その眼はないだろ、お前ら。仮にも宿主よ、俺」
それを犯罪者を見る目付きで、或いは路上の汚物を見るような目で、三人から見られながら。
「騒々しいのう……では、儂はもう寝るので邪魔するでない。今日は夜這うなよ、嚆矢?」
「ちょ────何をしれっととんでもねぇ震天雷くれてんだ! 第一、いつの間にか俺の蒲団の中に忍び込んでンのはテメェだろうが! この鬼、悪魔、第六天魔王!」
「如何にも、その通りじゃて。呵呵呵呵呵呵呵呵…………」
一足先に夜食を終えた市媛は言うだけ言って、燃え盛る三つの瞳で嘲笑いながらショゴスに乗って和室に消えていった。
残されたのは、早速カレーをよそいにキッチンに行ったインデックスも除いた三人の、冷ややかな眼差しだけで。
嚆矢はただ、『口伝』のルーンを励起して。この場を乗り切る為に、口を開いた。
「────よし分かった、皆で一緒にカレーを腹一杯食おう。腹が減ってるからカリカリするんだ。だからその“幻想殺し”と炎剣と七天七刀を仕舞え。否、むしろ仕舞ってくださいお願いします」
見詰め合い、何かをアイコンタクトして頷き合って……其々の得物を構えて近付いてきた三人に、冷や汗を流しながら────。
………………
…………
……
一方、その頃。一人の少女が……否、少女めいた女性が、絶望に打ちひしがれていた。文字通り『吹き飛んだ』自分の部屋を見ながら。
警備員や消防吏員が溢れている現場の規制線の前で、一人で食べるには多過ぎる……三人分ほどもあるかと言うコンビニ弁当と缶ビール数本、煙草二箱の入った袋を落として。
「ガス爆発だとさ、ひでぇな。一部屋丸々木っ端微塵だ」
「え、俺は煙草の不始末だって聞いたぜ? そんでもって、ガスに引火してドカン、って」
「いやいや、能力者の空き巣が火を付けてったとか聞いたぞ? まぁ、何にしても怪我人の一人も居なくて良かったけどな」
「あ、あは、は……」
そんな野次馬の言葉を聞きながら、呆けたように。ボン
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