暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マブラヴ
0890話
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『口の利き方を』とか『本来であれば……』といった声が聞こえてくる。
 いやまぁ、恭子と共に小隊を組んでいるのは崇宰家に連なる者なんだろうし、そいつらにしてみれば、恭子は次期当主の最有力候補だからな。
 そう言いたくなる気持ちは分からないでもない。
 特にシャドウミラーの代表である俺と違って、スティングとアウルは新兵も同然だし。

『模擬戦は所詮模擬戦でしかありません。実戦でしか得られない事は幾つでもあります。それに中国軍との戦いにしても、圧倒的に有利な状況で一方的なものだったのでは? それに意味が無いとは言いませんが、その辺の事情に関してはシャドウミラーに所属している貴方だからこそ良く理解しているのではないですか?』
『……』

 図星だったのだろう。アウルが沈黙する。
 実際、1つの実戦が10の模擬戦よりも重要な意味を持つというのは良くある事だ。
 それを、イザークと共に暮らし、曲がりなりにもシャドウミラーの実働班に入ったアウル達は理解しているのだろう。

「ほら、とにかく間引きはまた続けるぞ。話は後だ後。こっちから中東連合やアフリカ連合に協力を申し出たんだから、相応の働きはしてもらう。恭子、お前達も崇継の紹介だからと言ってお客さん扱いはしないから、そのつもりでな。実戦経験の有無なんてのは、この間引き作業をやっていれば嫌でも身につく。とにかく今は考えるよりも行動だ」

 そう告げると、再び間引き作業を開始する。
 恭子の小隊がBETAを誘き出し、それをスティングやアウルが攻撃し、そこに恭子達が追撃として突っ込んで行くといったような具合に戦いを繰り返し……規定数の間引きを完了した時は、戦闘開始から4時間程が経っていた。
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