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魔法少女リリカルなのは Searching Unknown
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勝たしてもろたわ。ほな肩貸せ」
互いにデバイスを待機状態に戻し、すっかり腰が抜けたミリアを担ぐ直人であった。またその後、先輩たちと一対一を行ったものの、全員に叩き潰されたのはまた別の話。
ほぼ同時刻。グレアムの執務室にフレディはいた。
「一体何の用事かな?貴様が私を自分から訪ねてくるとは」
「レジアスが俺に頼んできた例のブツだよ。あれにも闇の書同様、人の手が加えられていることがわかった」
「なんだそんなことか……」
「ああ、それだけなら俺もどうでもいい。問題は、そんなことができる人間が今も生きてるってことだ。このまま放っておけば、俺の名に関わる」
フレディは無表情のまま淡々と語る。
「で、それが誰だか調べろというのか?」
「いや、それも調べがついた。問題はそいつが『暁』にいるってことだ」
「何だと……」
「この男について情報があるならよこせ。俺のやり口は知ってるだろ?」
彼が出してきた画像には、手入れがされていない長髪の科学者が写っていた。それはかつて、竜二が働いていた楽器屋の店長のものと酷似していた。
「知ってどうするつもりだ?」
「何故そんなものに手を出したのか問い質す。だがこいつも科学者だ。そんな大したことじゃないなら無傷でほうっておいてやるが、もしそうでないなら……わかるだろ?」
そう言って獰猛な笑みを浮かべるフレディ。常人なら一目見ただけで震え上がって意識を失いかねない恐怖を与えるが、数々の伝説を打ち立てて来た歴戦の勇士には通じない。
「この男なら今、竜二君の故郷で楽器屋をしている。表立った動きはないと、現地に派遣した者から定期報告を受けている」
「リンディ達以外にもやってんのか、ご苦労なことだ」
「言っておくが、この男を殺すと面倒なことになるぞ。彼は管理局側の人間なのだからな」
「ほう、スパイでもやってやがるのか。なら殺しはしねぇ。どうするかは俺が決めるがな」
そう言い残すと、フレディはグレアムから離れる。そして執務室を出る前に振り返った。
「そういや、竜二って奴はどうしてんのかねぇ。あれから全く音沙汰がないようだが」
「彼に関しては私にもわからん。ただ死んではいないとだけ聞いている」
「そうかい……クククッ、管理局入りした直人といい、楽しみな跳ねっ返りが増えて俺は嬉しいよ。邪魔したな」
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