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魔法少女リリカルなのは Searching Unknown
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「ん?……んんっ!?」
銀行強盗から数日後。出勤してきた直人がタイムスケジュールを確認していると、朝から我が目を疑っている。
「おいこれ……俺今日死ぬんやないか……」
「どうしたんです……あっ」
横からティーダが覗くと、言葉を失った。デスクに置かれた端末の画面には「空士009部隊との合同実戦訓練」とあった。実戦訓練の中には、隊員同士による戦闘訓練が含まれているからだ。
「あの『狂戦士』がおるとこやで……」
「ですねぇ……それにあの二人も一緒だ」
「あいつら俺らよりしごかれてるらしいから、勝てる気がせんのやけど」
始まる前から敗戦ムードが漂う二人であった。
そしてあれよあれよという間に訓練の時間がやってきた。両隊の隊長が挨拶をすると二つのグループに別れ、交互に鬼ごっこをするといった内容だ。直人とティーダは同じグループに放り込まれたが、そこには懐かしい面々もいた。
「おう、お前らもこっちか」
「あら、久しぶりね」
「訓練校以来だな」
「まぁ、部隊が違いますからな」
ミリアとヴァイスの二人である。二人ともかなりの経験を積んだのか、直人からは卒業後より凄みを増しているように見えた。
「それで直人、少しは私と戦えるくらいにはなったのかしら?」
「それは後のお楽しみって奴やで」
「この私を前によく言えたわね、訓練校では一度も勝てなかったくせに」
「昨日の俺に負けるわけにはいかんやろ?」
同じチームのはずなのに火花を散らす二人。ティーダは尻込みして入れず、ヴァイスは止める気がなくニヤニヤして眺めている。するとそこに彼らの先輩が現れた。
「お前たち、こんなところで同窓会でもするつもりなら今すぐ帰れ、足手纏いだ」
「失礼致しました」
真っ先にミリアが反応したため009部隊の人間だと思われる。頬に真っ直ぐ縦の傷が入った、スキンヘッドで浅黒く焼いた肌と戦うための筋肉に身を包んだかのような男が警告を飛ばす。すぐさま全員居住まいを正して敬礼すると、男は鼻でため息をつき、その場にいる全員に訓練条項を話していく。
「――以上が、今回の訓練条項だ。質問があるならどんなことでも構わんから今の内に出しておけ。始まったら抱えたまま悩んでいる暇などないぞ」
全員がデバイスに出されたメモを見ながらその上官を質問攻めにする。それら一つ一つをおざなりにせず、全てに丁寧に答えていくと、彼に相手側の上官から準備完了の報が届く。
「向こうの準備が整ったようだ。もう質問はないか?」
全員が「ありません」と同時に答えると、彼は静かに頷き、準備完了の報を相手側へと伝える。
「では今この瞬間から訓練開始だ。まず我々は逃げる側となった。各自散開し、制限時間まで逃げ回れ!」
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