暁 〜小説投稿サイト〜
真ゲッターロボ・地球最凶の日 第一部「滅亡への夜明け!」
燃えよ!ゲッター篇第四話「疾風が来る」
[5/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
鼻で笑われた。俺は舌打ちしてトボトボと席へ戻る。
「くそっ……なにも、あんなに笑うこたぁねえだろ!」
半日で訓練校を出た俺は、バイクでイライラしながら研究所へ帰った。早く、ゲッターを連中に見せて一泡吹かせてやりたいぜ!
そうバイクで京都の街中を走っていると、ふと目の前に黒い車、リムジンとまではいかないが立派な車が塀側に止まっていた。
「何だ……?」
見るからに故障かなにかで止まっているように見えるが……
「おい、どうしたい?」
バイクを止めて声をかけてみることに、
「む?ああ……エンストしてしまってね?」
横で唸りながらタイヤを見る中年のオッサンだった。緑の背広になにやら飾りがついている成だと、おそらく軍の人間ではないか?
「あんた、軍人か?」
「ああ、そうだが……君は、見るからに学徒かね?」
「まぁ、一様な」
男は、俺の長ランの格好を見て懐かしい目で見てきた。
「長ランとは古風だな?」
「今じゃ見かけねぇようだな?」
俺は、そういいつつも車の様態を見る。
「……修理屋は、まだ来ねぇのか?」
「あちらも多忙のようで、1時間もかかるそうだ。困ったものだよ……」
ため息をつく男は、これから大事や用があるらしい。どうしても遅れるわけにはいかないようだが……
「今から徒歩で向かっても、間に合うかどうかもわからないからな……」
「じゃあ、乗ってくか?」
俺はそう言ってバイクの後ろへ親指をさした。
「しかし……」
「緊急なんだろ?バイクなら狭い道でも通れるし間に合うんじゃねぇか?」
「……」
男は、腕を組んで考えるが、それほど時間はかからなかった。
「……では、お言葉に甘えて」
「よし!そんじゃあ、乗んな?」
俺は、後ろに男を乗せてスロットルを回す。
「陸軍省まで頼む」
「よし、案内頼むぜ?」
男の指示通りにバイクを動かし、どうにか彼を陸軍省まで送り届けることができた。
「ふぅ……どうにか間に合ったようだな?」
男はバイクから降りて俺に礼を言った。
「すまないね?こうして間に合えたのも君のおかげだ。感謝する」
「良いってことよ?困ったときはお互い様さ?」
「ハハハッ、江戸っ子の心意気だね?」
こうして、男はどうにか間に合ったようで、俺も人助けができた気持ちがよかった。
……さて、それじゃあ五月蠅いゲッター爺のところにでも帰るとしますか?
そのあと、研究所へ帰った俺は一か月間の外出禁止処分を受けた。一か月間とは爺も鬼畜だぜ。その間はゲッターのシミュレーションをやれってことか?
「あの爺……少しくらい外へ出だって良いじゃねぇか?」
いじけながら、俺はベッドでふて寝して残りの時間をつぶした。しかし、そんな俺のふて寝を叩き起こしたのが、またしても早乙女爺である。
「起きんかぁ!!」
と、下駄
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ