アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第十二話 裏切り騎士
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ってみると、そこにはクラディールがいた。その時点で、ルナはパーティーの再編成を訴えたが、聞き入れてもらえずそのまま訓練の始まりとなった。
そして、迷宮区の手前で休憩を取っているときにそれは起こった。支給品として渡された水に麻痺毒が含まれており、クラディールを除く全員が麻痺状態となり動けなくなってしまう。キリトの指示でゴドフリーが解毒結晶で解毒しようとしたが、クラディールがそれを許さず殺害し、続けてもう一人いた団員も殺害した。
それを見たキリトとルナは悟った。クラディールが人を殺すのははじめてではない、と。
「よォ。おめぇみてぇなガキ一人のためによぉ、関係ねえ奴を二人も殺しちまったよ」
「その割にはずいぶん嬉しそうだったじゃないか」
そう答えながらキリトは必死になって状況の打開策を考えている。ルナも同じように打開策を練ってはいるが、名案というものは浮かばないでいた。
「お前みたいなやつが何でKoBに入った。犯罪ギルドのほうがよっぽど似合いだぜ」
「クッ、決まってんじゃねぇか。あの女とそこの女だよ」
そういって、とがった舌で唇を嘗め回しながらルナを嘗め回すような視線を送るクラディール。その視線を受けたルナは不快感に顔を顰めている。そこで、クラディールの言った人物が誰なのか気付いたキリトが全身で怒りをあらわにした。
「貴様・・・!」
「そんなコェ顔すんなよ。所詮ゲームじゃねぇかよ・・・・・。それにおめぇさっき面白れぇこと言ったよな。犯罪ギルドが似合うとかなんとか」
「・・・・・事実だろ」
「褒めてるんだぜぇ?いい眼してるってよ」
甲高い笑いをもらしながら左腕のガントレットを外しインナーの袖をまくり、キリトとルナに見せつけるように向けた。
そこにあったのはあるギルドのエンブレムだった。
「ラフィン・・・コフィン・・・」
呆然と呟くルナ。キリトもせわしく呼吸をしている。
「なんで・・・今更・・・」
「おいおい、勘違いしてもらっちゃぁ困るなぁ。俺がラフコフに入れて貰ったのはつい最近だぜ。ま、精神的にだけどな」
復讐ではないと言い切るクラディール。そして、機械じみた動作で立ち上がり大剣を握りなおす。それを見たルナは身を固くするが、それを見たクラディールが口を開いた。
「おめぇはあとだ。あのガキを殺した後でゆっくりとかわいがってやっからよォ」
そういって抜いた大剣を手にしながらキリトのほうへ歩いていく。その眼には復讐の炎をもやし、両端をつり上げた口からは長い舌をたらしながら大剣を振りかざす。しかし、大剣が振り下される直前にキリトは左手首のみで投擲用ピックを投げたが麻痺による命中率低下判定により軌道がズレ、顔面ではなく左腕に突き刺さった。
「・・・・・ってぇ
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