第17話〜破滅の王〜
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?」などとおっしゃり・・・
「痛いッ!」
ランダムに座っていたため、偶然右隣にいたアリサに、わき腹を肘で小突かれた。
「・・・・・・」
「・・・大丈夫だよ。アリサが大企業の令嬢だからって俺たちは態度を変えたりなんかしない。俺だって軍の将校だったわけだしな。これからもアリサをイジるし、何の問題も痛い痛い痛いッ!」
余計な一言で今度は三連エルボーアタックをかまされてしまうケイン。最後の方が無ければ完全にいい感じの台詞だったと他の面子は呆れていた。
「私をイジって、そんなに楽しいわけ?」
「うん」
5発目のエルボーが飛んできたのは想像に難くなかった。
「と、とにかく、俺が言いたいのは・・・今後、領邦軍がらみのことに君たちはなるべく関わらないでほしいんだ」
「・・・どういうことだ?」
「フン、革新派と貴族派の問題か・・・」
アリサの鋭い視線が突き刺さったままのケインの言葉に更なる疑問が生じたようだが、ユーシスは彼が言わんとした事を察しているのか、核心を突いてくる。
「その通りだよ。俺と関わりを持つと、少なからず貴族派はその人間を不快に思うはずだ。何をしてくるか分かったものじゃない・・・だから、彼らと無用に敵対するのは俺一人で十分なんだよ」
ケルディックへ滞在した際の、領邦軍に対するケインの挑発的な態度。バリアハートでのマキアス不当逮捕による彼の怒りや、その後の対応。彼とともに実習へ行った者には彼の言動などに思い当たる節があった。貴族派に対する懐疑心ももっともで、説得力はあると思っていたケインだが、リィンがちょっといいかと彼に呼びかける。
「俺は・・・いや俺たちは、そんな事は気にしないさ」
「いいや、気にしてくれ!これは革新派と貴族派の争いだ。君たちには、何の関係も無いことなんだよ!!」
納得してもらえずじれったい心境になったケインは、思ったよりも大きな声が出てしまい、それを自粛してから、声量を落として君たちにも迷惑がかかるからとだけ続けた。
「・・・なあ、ケイン。革新派とか貴族派とか以前に、俺たちはZ組の仲間だ。俺は仲間を助けるのは当然の事だと思うけどな・・・それとも、ケインは俺たちを仲間だと思ってないのか?」
「そ、れは・・・でも何の関係も無いのに・・・」
「実家が貴族派に関与している以上、俺も無関係ではあるまい」
「いや、だけど・・・」
「何もそなただけで気負う必要はない。仲間とは、支えあい、助け合い、切磋琢磨するものではないだろうか?」
「ラ、ラウラまで・・・」
辺りをぐるりと見回すと、全員が強く頷き返してきた。どうやら皆の気持ちは一つのようだ。ここにきて意見の賛同者は誰一人いないことを悟ったケ
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