プロローグ
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けた。まどかに謝りたい。
佐倉杏子。最初は色々と喧嘩したけど、色々あって仲良くなった仲間。
そんな仲間ともっと仲良くなりたい。
「・・・あ・・あ」
だから、まどかを助けたい。
杏子と一緒に戦いたい。
もうすぐこの街にやって来る災厄から守りたい。
自分はどうあってもダメだが、まどかは助けたい。
杏子を魔女にしたくない。
「・・・・・え?」
唖然と手のひらを見る。
ソウルジェムの変貌は止まり、ソウルジェムのまま消えて行く。
「・・・なんで?」
「怪物じゃ無いからだろ?みっともないが、誰かを助けたいと云う気持ちがあるのなら、
アンタはギリギリ魔法少女だ」
どこからかソレの声が聞こえる。
間近にいるのはずなのだが、その姿はもう見えない。
「あーあ。これで解決しちまったな。アンタの悩みは永遠に付いて回るが、
その想いがある限り怪物になる事は無い。
・・・その苦悩と同じ様に。永遠にこちら側に来ることは無い」
遠ざかって行く気配。
陰にしか見えないモノが、馴れ馴れしく手を振って去って行く。
「・・待って・・・」
呼び止めようとするが体が動かない。
「はは、流石にしつこいなストーカー女。大した根性だが、今は大人しく死んでおけ。
ああ、そうだ。コレ、もういらないなら貰って置くぜ」
ソレはアタシから盗った何かを持っている様子だったが、今のアタシにはもう見る事は出来ない。
どうせアタシはたいしたモノなど持って無い。欲しいんだったら、必要なら持って行けばいい。
どうせ体は動かないのし、ソレももう見えない。返して欲しくても今のアタシには無理だ。
「で、目が覚めたらちゃんと友達に謝っておくといい。ほら、オレが言うのもなんだけどさ。
友達とは、仲良しじゃなくちゃな」
ソレはケラケラと笑いながら消えて行く。
「・・・そう、だね。まどかと杏子に謝ら・・・なくちゃね。
それから、ついでに転校生にも・・・謝ってやろうかな?
はは・・・・・こんな時まで・・・意地はって・・・アタシって・・ホント馬鹿・・・だね」
今度こそ目を閉じる。
彼女の意識は一気に闇の中に沈んで行った。
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