二十八話:諦めたらそこで終わりだぞ?
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? この町全体を吹き飛ばす術式だって? しかもその十倍だなんて正気で言っているのかい。そんなことをすれば一体どれだけの人が死ぬと思っているんだい!
また、目の前でたくさんの犠牲者を出すなんて僕は絶対に許さない!
みんなの想いを無駄にするようなことはさせない。僕達が命を賭けてでも止めてみせる。
そう思っている所にニヤニヤと笑ったリドウが話しかけてくる。
「どうせ全部、ぶっ壊すんだ、何しようと自由なわけだ。
だから精々自由に足掻いてくれよ。若者達」
「ふざけたことを言うな!」
「おいおい、俺は大真面目だぜ――「祐斗の言う通りだ」――ちっ、上からか!」
突如聞こえて来た声に反応して立っていた場所から飛び去るリドウ。すると次の瞬間まるで爆撃のような音が響きリドウの立っていた場所に巨大なクレーターが出来上がる。
そしてその中心に突き刺さるのは巨大な槍。全く……彼はヒーローみたいな登場の仕方をするね。
丁度、空から飛び降りて来た彼を見てそんな感想を抱く。まるで漫画の主人公みたいな登場の仕方だよ。都合よく強敵の戦いの前に現れるしね。君の本性がどういったものかを僕は知らないし、知る必要もない。ただ、僕は目の前にいる君を信じているよ。
「遅れてすまない」
「はあ…やっと着いた」
そんな彼の到着と同時に今まで姿を見せなかった二人の聖剣使い紫藤イリナさんとゼノヴィアさんも僕達の横に現れる。二人共、彼と一緒に僕が気絶させられた後にバルパー達を追ってコカビエルと戦闘になったと聞いていたから心配していたけど、どうやら大丈夫そうだね。
二人の安否を確認して再び彼に目を戻す。以前に見た骸殻とは違いリドウのように上半身を黒い鎧によって覆われていて、髪はどういう理由か彼の自慢のメッシュが抜けており銀色一色に染まっている。彼は自分が投げつけた槍の所まで黙って歩いていき槍を地面から引き抜き、クルクルと回してから真っ直ぐにリドウに向けて突き付ける。
「お前の好きなようにはさせない! リドウ!」
「いいねえ、そういう正義面した奴をぶっ倒すのが楽しいんだよ、ルドガー君!」
二人の骸殻能力者が今ぶつかり合う。
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