暁 〜小説投稿サイト〜
ルドガーinD×D (改)
二十八話:諦めたらそこで終わりだぞ?
[4/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

さっきまで、あそこには三本のエクスカリバーが浮いていた。それはしっかりと確認したから確実だ。そして今現在は一本の剣が浮いている……。
そうなってくるとあの剣は―――三本のエクスカリバーを合成させた物!


「ふははははは! ようやくだ…ようやく新たなエクスカリバーを創り出すという夢が叶ったのだ! ……そう言えば、君は“モルモット”の生き残りだったな? ちょうどいい感謝しよう、君達の尊い犠牲のおかげで私の夢が叶ったのだ!」


「ふざけるな! 貴様に殺された、皆の想いが分かると言うのかい!?」


バルパーの余りの言い方に腸が煮えくり返るような思いになる。
どうして、あなたは命を道具のように扱うことが出来るんだ!
どうしてゴミのように捨てることが出来るんだ!
狂ったように笑うバルパーに対してそう思うも怒りでこれ以上の言葉が出てこない。
僕はただ、血が出る程強く手を握り締めることしかできない。そのことが堪らなく悔しい。


「生き延びたご褒美だ……君には真実を教えてあげよう」

「真…実?」

「聖剣を扱うにはある特殊な因子が必要だ。まあ、簡単に言えば聖剣因子とでもいうものかね。私は『聖剣計画』において君達を集めて因子の有無を研究した……だが、誰一人として聖剣を扱えるほどの因子を持った“物”はいなかった」

「僕達に……聖剣因子が無かったからか…!」

僕のその言葉にバルパーは首を横に振る。違う…? どういうことなんだい、僕達は因子がないことを理由に殺されたんじゃないのか。持っていたのならどうして殺されなくちゃいけなかったんだ。そこまで考えて唐突に嫌な予感に襲われる。

まさか…いや、そんな…そんなことがあっていいわけが…っ!
ふと気づくと足が震えて立っているのも、やっとの状態になっていた。
まるで知ってはならないことを知ろうとするのを拒む様に体が拒絶反応を起こす。

そしてそんな僕の様子など気にも留めないバルパーが口を開く。


「君達にも少なからず因子はあった……だが、足りなかったのだ。だからこそ私は考えた、足りないのなら集めればいい、君達―――出来損ない共から因子を抜いてね」


何…だって? 茫然とする僕の目の前に青い瓶が一つ、乱雑に投げ捨てられる。
ああ…そうだ。これは……間違いない、これは僕達の……っ!
ガクリと力なく膝から崩れ落ちる。怒りも悲しみも湧いてこない……ああ、これが本当の絶望というものなのかもしれないね。何も…感じられない、ただ意味もなく存在するだけの僕。
そんな僕の耳にまたもバルパーの狂ったような声が響いてくる。


「因子を抜いて、それを集め、結晶化すれば、聖剣を第三者が扱うことが出来る!
たとえ才能が―――因子がなくともな! その瓶に詰まって
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ