二十八話:諦めたらそこで終わりだぞ?
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と同時に呪いでもある能力―――骸殻だ。
そして、リドウの骸殻は正史世界に四人しか存在しなかったハーフ以上の骸殻能力者であることを示すハーフ骸殻だ。
「その姿! まさか骸殻!?」
「ご名答。ルドガー君から聞いているんなら話が早い。俺もルドガー君と同じクルスニク一族なのさ」
そう言った次の瞬間、リドウの姿が消える。そのことに驚くグレモリー眷属だったが、直ぐにリドウの居場所を知ることになる―――自らの仲間が蹴り飛ばされたことで。
「うおっ!?」
「イッセー君!?」
吹き飛ばされたイッセーの居た場所にいるリドウを見て祐斗は肝を冷やしながら直ぐに剣を構える。一切、目で追えなかったのだ。彼は『騎士』だ、速さに関しては自らの速さに自信があると同時に敵の速さを見切ることにも自信があった。
エクスカリバーの効果で速さを上げたフリードに対しても見失う事も無ければ、追いつけないこともなかった。さらに以前ルドガーが骸殻を使った時もかろうじてではあるが目はついていけていた。
しかし、今回は違う、まるで見えなかったのだ。まさに気づけば目の前に立っていたという状況なのだ。次元が違いすぎる、それが戦いを開始して直ぐに感じた祐斗のリドウに対する感想だ。そして同時になぜ、ルドガーが『倒せるのは現状、俺だけだ』と言ったのかも理解した。
「そんな顔するなよ。もっと楽しもうぜ」
「うるさい!」
「……食らえ!」
ニヤニヤとした表情で煽って来るリドウに祐斗が正面から頭に斬りかかり。小猫が背後から殴りかかる。しかし、リドウはそれに全く焦る様子を見せずに祐斗の剣を左手の医療ナイフで防ぎつつ、後ろの小猫を見ることもなく後ろ蹴りで蹴り飛ばす。
そして剣を防いでいた手を跳ね上げて祐斗のバランスを崩し、そこに出来た隙に蹴りを入れて祐斗を吹き飛ばす。この一連の流れの間には五秒と時間はかかっていない。しかも殺さないように器用に手加減をしてだ。
「雷よ!」
「おっと、そんな雷で痺れさせられたら好きになってしまいそうだ」
リドウの周りに味方が居なくなったことを確認して朱乃が雷撃をリドウに放つが、リドウは軽口をたたきながら楽々と宙に飛んで避ける。しかし、人間は空中では身動きが取れない。
そこが隙だと思ったリアスが素早く己の滅びの力で作った魔力弾を放ちリドウを狙う。
「当たりなさい!」
「残念だけど、当たらないんだよな、これが」
「空中で一回転して避けた!?」
しかしながら、リドウは魔力弾が当たりそうになった瞬間に大きく縦に一回転してそれを躱してみせた。その時のリドウの表情は危なかったという類の表情ではなく楽しくて仕方がないといった表情でリドウが全く本気で戦ってい
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