紅霧異変
Part13 充電切れなんて無かったんや……
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よ。
同じ過ちを繰り返してはならない。
そう、いま何も考えず去っていけば、また道が分からなくなって困る未来がある。ここは先手を打って……よし。
「あ、咲夜さん。少し……」
踵を返して背後を見てみると、そこには誰もいなかった。
そこにいるのは妖精メイドだけで、彼女?達の親玉である咲夜はどこにもいない。
……いや落ち着け。まだ慌てるような時間じゃ無い……。
「すみませーん妖精メイドさーん」
「jpmg?」
咲夜さんが駄目ならば、妖精メイドに聞けばいいじゃないか。
こいつらだってここで働いている身。道くらい分かるだろう。俺?知らん。
「あの、咲夜さんの言っていた門とやらには、どう行けば辿り着けるんですかね?」
「jt、bjfjpmtj」
うん分からん。
待てよオイ。こいつら俺達の言葉喋れないのかよクソが。
いや……咲夜はこいつらとコンタクトを取っていた。
つまり、どうにかして意思疎通出来る筈だ……!
「は、ハロー?」
「jpdv?」
「ボンジュール?」
「kmjpmja?」
「グーテンターク?」
「kmtgdmw?」
「ドブリジェン?」
「wwwwww」
ダメだこいつ。やっぱ人間と妖精の間には凄まじい壁があるようだな。
……いや意味は分かってるんだろうけどな?最後の方は笑ってるってのがヒシヒシと感じられたし。
俺のロシア語……何か間違ってたか?まさか発音?
「誰かいるか!?」
いきなり背後から扉が開く音とともに、何か聞いたことのある女性の声が響いた。
聞こえたのは日本語。目の前のこいつら妖精と違って、日本語を喋れる誰か。
声だけじゃ分からないが……まあいい、好都合だ!
「……え」
期待を胸に振り向いた先のものを見た瞬間、自分の心の何かが砕け散った気がした。
そういえば、この世界で聞いたことのある女性の声なんて限られてるじゃないか……。
目の前の女性……いや、そんな表現はもういいか。
霧雨 魔理沙。
俺の撃退する予定の人物が、目の前で息を切らしている。
……命乞いして半殺しで許してもらおうかな。
にしても、少し様子がおかしな気が?
「あ、お前はさっきの!ちょうどいい所に!」
魔理沙がこっちに向かって走ってきた。何故だろう、敵意とか一切感じられない。むしろ別の事を危惧してる表情だ。
因みに殺意、敵意に関しては結構経験あります。なんども咲夜さんに浴びせられてきたぜチクショウ。
ん?……魔理沙の背にもたれかかってる人……どこかで見覚えがあるな……。
「おい!えーと……名前は分からないけど、こいつが戦闘中に倒れて……とにかく大変なんだ!どこか休める場所はないか
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