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英雄は誰がために立つ
Life6 逆襲の紅
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 「――――藤村君、聞きたい事が有るのですがよろしいでしょうか?」
 「・・・・・・・・・ああ、構わないぞ」

 自身を見る視線には、何時もの変わらない彼女の真面目さのほかにも別の感情が混じっていると、一瞬に感じ取った士郎は作業の手を止めて、ソーナに眼を合わせる。
 それと、此方にも気づいていたが、椿姫も士郎を見ていた。

 「その前に、別に士郎でも構わないぞ?シトリーがその方が良いのであれば、無理にとは言わないが・・・・・・」
 「そうですか?では、士郎君と。その代り私の事も呼び捨てで構いませんよ?」
 「なら、お言葉に甘えて。それでソーナ、聞きたい事とは?」

 この2人の名前の呼び方の変更などに、互いに何の照れも無かった。

 「何故、私と椿姫に正体を曝したのですか?リアスや姫島さんでは無く」
 「・・・・・・分かっているとは思うが、差別意識からのモノではないぞ?」
 「理解しています。それでご理由の方は?」
 「たんに2人が、リアス及び眷属らや君の眷属たちも合わせた上で、一番感情コントロールが出来るからだよ。別に、冷酷とまで言うつもりは無いがな」

 疑問形では無く、断言する士郎。

 「確かに出来ますが、それが何かあるのですか?」
 「あー、あるさ。と言ってもごくごく私的なものでな、神の子を見張る者(グリゴリ)にいる白龍皇ことヴァ―リ・ルシファーに知られたくないんだよ。会談前だと他の人間――――いや、悪魔か。兎に角、の感情コントロールの下手さで気づかれる可能性は高まってしまうんでな」
 (とは言っても一応、気づくようなヒントは与えてはいるが。木場祐斗()辺りは現に疑いも目を向けていたしな。ここ数日の間は)
 「白龍皇、ヴァ―リ・ルシファーですか。噂では歴代最強との事ですが、だからと言って何故・・・?」

 ソーナの質問に間を少しおいてから、口を開く士郎。

 「あの男、戦闘狂(バトルジャンキー)との事らしいのさ。俺は別に戦いはそれほど好きじゃないんでな。そんな奴に目を付けられるなど、御免だ」
 「そうでしたか。そう言う理由であれば仕方ありませんね」

 士郎の言葉に嘘偽りがないと感じたソーナは、直に引き下がった。
 しかし、そこで彼女の頭の中に天啓が降りてきたような閃きを得た。

 「ところで士郎君、話は変わりますが。会談後でも構わないので、悪魔に転生する気はありませんか?勿論、私の眷属ではありますが」
 「ソーナからそんな提案が出て来るとはな、意外と大胆だったんだな」

 これについては本音だった。何時もクールビューティーで真面目な彼女が、そんな提案を出すなどと大胆過ぎて意外と思われても当然と言えるだろう。

 「ええ、自分でもそう思う時もあります。それで、ご返
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