暁 〜小説投稿サイト〜
東方魔法録〜Witches fell in love with him.
55.入口〜The Miko is brute of a woman.
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、仕方なく、二人は襲いかかる妖精メイドの猛攻を躱しつつ奥へと進んで行った。
やがて、先程出会った紅美鈴と、見慣れないもう一人の赤毛の女性がいた。

「ついてくるなよ〜」
「ついて来たんじゃないわ。私の行く先に貴女がいただけ」

「おっと、赤毛がもう一匹増えてるぜ」
「私は動物か何かじゃないですよ〜!。…あれ?悪魔の助数詞ってなんでしたっけ?」

彼女は小悪魔である。名前は定かではない。この館にある書庫の司書で、本を整理する毎日を送っている。
彼女だけスペルカードがないのは不憫なので、可哀想に思った作者がスペルカードを用意してもらって内心小躍りしていたりする。

「じゃあ、今から逃げても追いませんか?逃げるつもりはないですけど」
「いいや、地底の果てまで追っかけてボコるね」

「悪魔って生物(せいぶつ)じゃないのか?」
「うーん、どうでしょう。少なくとも生物(なまもの)ではありませんね」


虹符「彩虹の風鈴」
小符「プリティーデビル」


美鈴は七色の弾幕を薙ぐようにして張り、小悪魔はピンク色のハート形をしたハート弾を飛ばしていく。
美鈴は霊夢、小悪魔は魔理沙と戦うようだ。
しかし弾幕は周辺に撒くので、意図しない流れ弾が両者を襲う。実質一、一対一、一というわけのわからない構造になっていた。

「この…。なかなか厄介ね」
「まあ、一応それを狙った『陣』ですので」
「ぐぬぬ(←なにも言い返せなかった)」

「あざといけど…なかなかやるねぇ」
「小悪魔ですから。それと小符の読み方は『こふ』です。『娼婦』じゃありませんよいいですね?」
「アッハイ」

けれども、弾幕ごっこが得意な霊夢と魔理沙は通常弾幕でその攻撃を破った。

――SpellBrake!!――

「やりますね」
「次はこれですー!」


幻符「華想夢葛」
司符「整理整頓」


美鈴は自身の回りを紫色の中玉で囲い、そこから紫色の小玉を撒き散らす。
小悪魔は紫色の小玉をランダムに撒き散らし、その後小玉で升目を作るように規則正しく並ばせたりする。

「同じ色の弾幕張らないでよー!」
「ややこしいぜ」

二人はあくせくと動きながらも、しっかり玉の起動を読み取り、予想し、回避する。

――SpellBrake!!――

「これなら!」
「行きますよー!」


彩符「彩雨」
書符「ライブイラ」


美鈴は雨を降らすように七色の小弾を撒き、小悪魔は五冊の本を設置して、本から緑色の小さな弾と玉を放出させる。

「うわー。そこの悪魔の出すスペル私苦手かも」
「私も…って、うわっ!」

小悪魔が設置した本から出る弾幕に気を取られていた魔理沙が、美鈴の放つ虹色の弾に被弾した。


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