その後と不死鳥
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も愛されてる。
だから、原作でもライザーとのレーティングゲームがおきた。
縁談を無にするために……
そう思うと羨ましかった。
愛してくれない片親を持つ俺は愛してくれる両親を持つリアスが羨ましくて妬ましかった。
前世から親に恵まれない俺は、な。
「……はいってくれ……」
苦々しく言った。
醜い俺の心がでてしまいそうだったから。
ガチャッと扉が開く。
「シャル兄さま……!」
すると、白音が走って抱きついてきた。
「…………白音……
済まねぇ……黒歌傷つけちまった……
俺……自分のことしか……考えてなくて……自分の意地で……皆……怪我させちまった……済まねぇ……本当に……済まねぇ……」
馬鹿だ。俺はどうしようもないほどの馬鹿だ。
ライザーを馬鹿にできねぇほどの馬鹿だ。
自分が馬鹿すぎて涙が出てきやがる……
俺が今言ってることもそうだ。
こんなこと、俺のために戦ってくれた皆には侮辱でしかねぇのに……
「シャル兄さま…………黒歌姉さまだって嬉しかったと思います……
いつも、シャル兄さまは自分一人でやっちゃうから……」
「……俺は……本当は弱いんだ……いつも強がってるだけなんだよ……
自分の弱さが嫌で……強くならなくちゃ……いけなくて…………それで強くみせようと……口調まで偽って……愛されなくなるのが……怖くて……だから……頼れなくて……今回頼った……結果が……これだ……」
「シャル兄さま…………」
ぎゅっと白音の抱きつく力が強くなった。
まるで、私はここにいるって教えてくれてるみたいだった。
「貴方は王として間違っていないと思うわ。
相手の意表をつけてたもの」
聞こえたのはリアスの声。
意表をつけてただけじゃいけないんだよ……
「大元が間違ってたんだよ。リアス。
まだ早かった。リアスの言う通りだった。
でも、俺は焦ったんだ……焦りすぎていたんだ……」
後の祭りだ。ただの愚痴に等しい。
だってこの時期じゃなければ、親父もヴィレーネも俺のことを警戒してレーティングゲームをしてくれない可能性が高かったんだから。
今だからこそ、悪魔の駒を手にいれて調子にのった子供にお灸を据えるという名目でレーティングゲームができた。
俺がもう少しでも年をとれば、油断してくれず、問答無用で結婚させられていた。
だから、今の時期なんだ。
「……朱乃、幻滅したか?
これがお前を助けた悪魔の本当の姿だ」
自嘲の笑みを浮かべて言った。
お前の憧れは幻想に過ぎないと。
「…………いえ……」
朱乃はただそれだけを言うと黙った。
どんな顔してるのか、興味はわいたが見ようとは
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