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FOOLのアルカニスト
初めての仲魔と実戦
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 「こりゃ、とっとと仲魔を見つけたほうが良さそうだな」

 孤独の寂しさではなく一人という戦術的・心理的な不利から仲魔を求める徹であったが、中々ことはうまくいかない。最初に派手にやらかしたせいか、同レベル帯の悪魔が全くよってこなかったからである。

 「寄ってくるのは、理性を失くした屍鬼や幽鬼、低脳な邪鬼連中ばかり……。どいつもこいつもDARK悪魔で仲魔にしようがないじゃねえかよ!」

 徹は襲い来る悪魔達を斬り殺しながらぼやくが、それは当然である。現実はゲームのように甘くない。都合よくピクシーが仲魔になってくれたりはしないし、行く先に必ずしも仲魔になる悪魔がいるとも限らないのだから。運良く見つけたと思った妖鬼アズミは、徹が持つ鬼斬りの特性か、話にならず襲い掛かってくるし、散々であった。まあ、実際には今宵の月齢が満月だったというだけなのだが、修行漬の毎日で、外に出ることもまれで、日付の感覚を失って久しい徹に気づけようはずもなかった。

 「おかげでそれなりにLVも上がったし、MAGとマッカもそれなりの量が手に入ったが、肝心の仲魔ができない……。ああ、もうこの際何でもいいから仲魔になりやがれ!」

 半ばヤケクソ気味に言葉を吐き捨て、異界をうろつく徹。その目は、仲魔という名の生贄を求めて、爛々と輝いており、自身の身の丈程もある抜き身の日本刀を担ぐように持っている。どう、見ても危ない奴にしか見えない。とはいえ、中身は30歳程度でも、実際は8歳児だ。そういう意味で、なんとも現実味のない、この上なくシュールな光景であった。

 異界を徘徊すること3時間余り、じきに陽が沈もうというといいう時になって、ようやく徹は目的の物『仲魔』を手に入れた。半ば無理矢理に。いや、はっきり言おう。それは脅迫以外のなにものでもなかったと。

 この時、いい加減一人での戦闘にも慣れ、正直このLV帯の仲魔は最早必要ないだろという域になっていた徹だったが、半ば意地になって仲魔を得ようとしていた。

 しかし、この異界内で散々悪魔を当たると幸いに斬殺してきた徹に、近づこうとする者など、すでに皆無であった。DARK悪魔ですら力の差を理解して、避けるようになっていたのだから、徹の所業の凄まじさが分かろうというものである。

 だから、純粋にその悪魔は運が悪かったのだ。久々に地上で遊ぼうと魔界から異界へと繰り出してきたのだが、異界へとついた瞬間、目前に鬼を見た。妖精ゴブリン、それが徹の被害者であり、最初の仲魔となる悪魔だった。

 「うん、お前はなんだ?」

 突然、目前に現れた悪魔に警戒もあらわに、愛刀を突きつけながら詰問する徹。予想だにしない事態に困惑と驚愕でいっぱいいっぱいのゴブリンだったが、目の前の鬼の如き人間に不用意なことをすれば、己がただではす
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