初めての仲魔と実戦
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。どうしてくれるんですか!ぷんぷん」
頬を膨らませて怒ってみせるチェフェイ。妖艶な美少女のあどけない姿になんとも和やかな心境になる徹だったが、一方で彼女が攻撃してきたことも忘れていない。
「で、先の攻撃は何のつもりだ?第2ラウンドといくか?」
そう言って、表情を一変させて、再び構えをとる徹に慌てた様子でチェフェイは首を振った。
「いえいえいえ、これ以上貴方と殺り合うつもりはありませんよ。異界内でかつかつての私ならともかく、地上の通常の空間で現状の私では、これっぽちも勝てる気がしませんからね。人間である貴方と違って、悪魔である私は異界内でなければ、常にマグネタイトを消費しますから。供給がない今の状態では、どうしてもジリ貧になります。
先の一撃は最後の確認です。まあ、あわよくば殺せたらという気があったことも否定しませんが」
「確認だと?」
「確認?まさかっ!」
チェフェイの答に訝しげな徹。その一方で、ゴブリンは何かに気づいたように声を上げた。
「ふふふ、妖精さんは気づかれたようですね。我が主様はいつお気づきになられるでしょうか?」
ゴブリンのそれ以上の言を遮るように艶やかに笑うチェフェイ。ともあれ、流石にここまで言われれば徹も気づく。
「お前が俺の仲魔になるというのか?」
「ええ、その通りです主様。何かご不満がおありでしょうか?」
「不満と言うよりは疑問だな。なぜ俺の仲魔になろうなどと思った?」
「貴方が私より強いからです。そして、その在り方を美しいと思ったからです。それが理由です」
「俺の在り方ね……。強いって言っても、俺はお前よりLVが下だぞ。それでもいいのか?」
「ふふふ、主様は変なことを聞きますね。こうして真っ向勝負で負けた以上、格の差などと大した問題ではありません。それに私を仮初とはいえ倒した際に少なからず生体マグネタイトを吸収したはずですから、現在の私とならさして変わらないかと思いますよ?」
「なるほど、確かにな……」
言われてみれば、体にみなぎる力はこれまでと比べものにならない。COMPで自身をアナライズしてみるとLV20になっていることから、チェフェイの言は正しいのだろう。
「それでは私を貴方様の仲魔としていただけますか?主様」
「ああ、構わないが……!!そうだ、どうせなら……。チェフェイ、直接契約って分かるか?」
「COMPを介さないでの契約ですか?葛葉のライドウでもないんですから、止めておいたほうがいいですよ。余程の力量がないと、一体制御するので精一杯になりますよ」
「そうですよ旦那。この女狐と直接契約なんかしたら、骨の髄まで生体マグネタイトを絞りつくさちまいますよ」
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