幼年期編
第8章
出会い―ブリテンの少女― 2
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はない。
(あの威力を出すのにわたしだったらいくらかかると思ってんのよ!…ってそうじゃないでしょ。しっかりするのよ凛)
凛とて元の世界では自他共に超一流と言われる魔術師だ。ほぼ同等の威力のものなら放てる。
だがそれにはそれ相応の代償を伴う。
たとえば凛であれば魔術の触媒としての魔力込められた宝石。推定数百万円也。
まぁこれは凛が“宝石魔術”と呼ばれるものを使うからこその金額ではある。
それでも美琴が放つのにかかった倍の時間はほしいところだ。
ほかの魔術師(もちろん一流のである)であれば長い詠唱とそれ相応のエネルギー ―魔力― に加え強力な補助具が必要だろう(もちろんその方法でも凛はできる)。
世の中には例外もいるのだがそれはそれ、例外の話だ。
要するに凛が何が言いたいのかというと“反則だ”この一言につきる。なにせ7歳の少女が英霊級の一撃を放って全然余裕がありそうなのだ。
しかも美琴は公式情報としてレベル2だ。これに関しては何らかの理由で詐称していたのだろう。
もちろん凛がそう判断したのにはれっきとした理由が存在する。
学園都市の能力者には6段階の能力評価が存在し、上がレベル5、下がレベル0である。
美琴の能力レベル(レベル2)は日常生活でほとんど役に立たない、と言われている。
だが美琴が先ほど放ったものはどんなに低く見積もってもレベル4、戦術的価値があると判断されるレベルのものだ。
まぁ情報不足感は否めないが少なくとも能力詐称は十分に現実的な判断であるといえるだろう。
ちなみに“能力”と言ってはいるが、あれは凛から言わせれば魔術だ。なぜなら美琴が発動のエネルギーとして使用していたものは凛から見ればれっきとした魔力だったからだ。
三つ目。美琴の電撃を無効化した当麻。
凛としてはこれが一番の驚愕だったのだ。
雷に抵抗したしたのならば納得はしたくないが理解はできる。例えば高い抗魔力を誇るセイバー ―アルトリア― ならばあのクラスの一撃でも無効化して見せるだろう(というか普通の魔術は効かないレベルなのだが)。
だが雷は当麻の右手に触れた時点で掻き消えたのだ。凛からすれば雷が発動した事実そのものをなかった事にしたとしか思えなかった。
そしてそれを認識した時、凛は先ほどの出来事に背中に冷汗出てきた。同時にそれが実際に起きなかった事に胸を撫で下ろしていたのだが。
セイバー ―アルトリア― は凛の公私での相棒兼友人である。その正体は魔力と契約者との契約によって現世に留まる英霊、ブリテンの英雄 騎士王アルトリア・ペンドラゴ
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