暁 〜小説投稿サイト〜
とある英雄の逆行世界
幼年期編
第8章
出会い―ブリテンの少女― 2
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 レベル0(無能力者)である当麻の右手には“幻想殺し(イマジンブレイカー)”と呼ばれるある意味天災級ともいえるであろう力が宿っている。
 美琴にも当麻にも詳しいことはわからないのだが少なくともレベル5(超能力者)級の能力を無効化できるといえば学園都市の人間には伝わるだろう、要は軍隊相手に無双できるような力を無効化できると思っておけばいい。

 美琴としては当麻の反応は想定内というか予想通りのものだった。
 まあ普通はAIM拡散力場は知覚したりできないので当然の反応と言えるだろう。


「まぁ、それが普通の反応よね。…えっとなんて説明したらいいんだろう」


 そういうと、美琴は凛と士郎に目線を向ける。

 “AIM拡散力場”そう言われるものを美琴は知覚することができる。
 その美琴から見ると凛と士郎の二人からはかなり強力なAIM拡散力場を感じるのだ。もちろん、二人とも極力抑えるようにしているのだろう。力場はほとんど洩れていないような状態ではある。が、美琴から見ると少なくともレベル4(大能力者)級の能力を所有しているのではないかと思われる。そうであるのならアルトリアの存在にもある程度納得がいくというものである。凛からアルトリアの方向へAIM拡散力場が伸びて二人がつながっているように見えるのもそう思う理由だ(凛と士郎は双方向に力場が流れているように見える)。少なくとも凛がアルトリアの存在と密接な関係にあるのは間違いないように美琴には思われるのだ。しかもなんだか今の事態に納得しているようである事だし。

 そういう状況なら自分よりよっぽど状況をうまく説明できるであろう人物に目を向けるのは当然の反応だろう。


「凛さん、説明お願いできますか?」


 これがとある世界における“魔術”について美琴と当麻が深く学ぶ契機になるとはだれも予想していなかった。






 唐突だが遠坂凛は魔術師である。余談ではあるが最近パートナー兼弟子の衞宮士郎と籍を入れ衞宮凛となっている。
 凛にとっては人生の転機といえるのだがそれはそれ。

 今の凛にとって重大なのは今目の前で繰り広げられた光景である。
 

(なんなのよあれは!!)


 目の前で繰り広げられた光景にに、凛は心の中で驚愕の叫びをあげていた。少なくとも凛にとっては驚愕に値する光景だったのだ。


 まず一つ目。美琴の身体能力。

 まぁこれはいいだろう。凛だってやろうと思えばやってやれない動きではなかった。若干は人間離れしてはいるがそれだけだ。


 二つ目。美琴が能力によって放ったと思われる雷。これはやばかった。
 
 威力だけ考えると霊長の守護者とも称される英霊クラス。まず普通(・・)の人間に放てる威力で
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