第15話 Tempest Turn 6
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せる物だった。
「ゼアッ??」
「ハァッ!」
左右からの同時攻撃は、さすがのイングリットでも耐えきれずに、膝をついた。
「あんた、こんな戦いで親友が喜ぶと思うのか?」
カズトが顔を近づけ、イングリットに問う。その表情は真剣そのものだ。
「貴様……何故それを……??」
「質問に答えろ!」
「黙れ!」
ガキンと、グラディウスを弾き、カズトとサテライザーを突き飛ばした。
「レオ今だ??」
カズトが離れた隙を突かれ、レオがサテライザーにフリージングをかけた。
一瞬だが、サテライザーが膝を折る。
その一瞬を、学年7位は見逃さない。
「終わりだ、サテライザー??」
渾身の拳を振り下ろすが、それは直撃しなかった。
拳とサテライザーの間に、銀色の閃光が走り、イングリットのトンファーを破壊した。
当然、カズトのグラディウスだ。
「きさ……??」
カズトを睨みつけようとするが、そこに彼の姿はない。
まさかと思い、レオへと目をやる。
そこには、膝を吐いたレオと、それを見下ろすカズトの姿があった。
「終わりだぜ。イングリット・バーンシュタイン??」
グラディウスを呼び出し、アクセルで接近してくるカズト。そして、フリージングから解かれノヴァブラッドを振りかぶるサテライザー。
しかし、イングリットにはまだアレがある。
「パンドラモード、起動??」
怒号にも似た叫びと共に、イングリットの体が黒の鎧に包まれる。ガネッサのものとは違い、不安定なところなどは無く、完成された強さがそこにはある。
その姿は、まるで憎しみを具現化したような、悲しい物だった。
「何でそんなに秩序に拘る????」
カズトの問いに、イングリットはようやく答えらしい物を答えた。
「秩序を乱す者はいずれ必ず仲間を見捨てる??そうなる前に、異端者は排除しなければならないんだ??」
ーそうだろう、マリン
ーあの日、一年生がお前を見捨てなければ、お前はまだ生きていた筈なんだ。
ー今でも、私の隣に……??
「下らない。」
そんなイングリットの決意を、カズトはその一言で切り捨てた。
まるで、そんな決意に意味などないかの様に。
「あんたの親友が守りたかったのは、本当に秩序なのか?違うだろ。
「その人が守りたかったのは秩序が守っているもので、秩序そのものじゃない。
「自分の後ろにいる、守るべき人達を、その人は守ろうとしたんじゃないのかよ??
「いい加減気づけよ。
「あんたの親友の意志を一番踏みにじってるのは、誰かってことに。
「もう分かれよ。
「あんたのやってる事が、どれだけ無駄かっていう現実に??」
グラディウスを構える。アオイ・カズハから受け継い
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