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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
ALO編 Running through to take her back in Alfheim
Chapter-11 不可避の現実
Story11-3 二人の居場所
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?」
「プレイヤーはキャラメイクでいろんな妖精の種族を選ぶわけだが、違う種族ならばPKアリなんだとさ」
「そりゃ確かにハードだな。
でも、いくらハイスペックでも人気でないんじゃねぇのか? そんなマニア向けの仕様じゃあな」
眉を寄せる和人と聖音に対し、エギルはニヤリと笑う。
「そう思ったんだけどな……今大人気なんだと。理由は、『飛べる』からだそうだ」
「「飛べる…………?」」
「妖精だから羽根がある。フライト・エンジンとやらを搭載して、慣れるとコントローラ無しで自由に飛びまわれる」
和人が思わずと言った感じで、へぇっ、と声を上げた。
プレイヤーが生身でそのまま飛行するものは今までなかった。
何故なら、仮想世界であっても現実の人間に不可能なことは同じく不可能だからだ。
例え背中に羽根が生えていても、何処の筋肉で動かしていいのかわからない。
SAO内では、聖音たちも超絶的なジャンプ力によって擬似的になら飛ぶことも可能だ。
だが、それはあくまで跳躍の延長線のものであって、自由に飛びまわることはできない。
「飛べるってのは凄いな。羽根をどう制御するんだ?」
「さあな。だが相当難しいらしい。初心者は、スティック型のコントローラを片手で操るんだとさ」
「…………まあ、このゲームのことはだいたい分かった。
本題に戻るが、あの写真は何なんだ?」
エギルは再びカウンターのしたから二枚の紙を取り出した。
その紙には問題の写真二枚が印刷してある。
「どう思う」
「似ている、アスナに…………」
「こっちの写真の方は、桜華に似てる…………」
「やっぱりそう思うか。ゲーム内のスクリーンショットだから解像度が足りないんだが」
「教えてくれ。ここはどこなんだ!」
「その中だよ。アルヴヘイム・オンラインの」
聖音はパッケージを裏返した。
そこにはゲームの内容や画面写真が細かく配置され、その中央には世界の俯瞰図と思われるイラストが載っている。
円形の世界が、幾つもある種族の領土として放射状に分割され、その中央に1本の巨大樹が聳えていた。
「世界樹、と言うんだとさ」
エギルが大樹のイラストをコツンと叩いた。
「その樹。プレイヤーの当面の目標は、この木の上の方にある城に他の種族に先駆けて到着することなんだと」
「到着って、飛んでいけばいいじゃないか」
「なんでも、滞空時間ってのがあって無限に飛べないらしい。この樹の一番下にある枝にもたどり着けない。
でも、どこにも馬鹿なことを考える奴がいるもんで、体格順に5人が肩車して、多段ロケット方式で樹の枝を目指した」
「ははは、なるほどね。馬鹿だけど
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