暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
ALO編 Running through to take her back in Alfheim
Chapter-11 不可避の現実
Story11-3 二人の居場所
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
の狭さもまた魅力だと思える居心地の良さを漂わせていた。

聖音はエギルに珈琲を2つ頼むと、和人が例の写真について問いただした。

「で、あれはどういうことなんだ」

「写真の詳細……教えてくれ」

エギルは淹れたての珈琲を聖音たちの前に出すと、カウンターの下に手をやり、長方形のパッケージを取り出した。


それを聖音たちの方に滑らせる。

和人が指先で受け止めた手の平サイズのパッケージを、聖音は横目で見ながら出された珈琲に口をつけた。


そのパッケージはゲームソフトで、プラットフォームはAmuSphereと右上に印刷されている。

「聞いたことないハードだな…………」

「アミュスフィア。オレたちが向こう側にいる間に発売されたんだ。ナーヴギアの後継機だよ、そいつは」

「…………」

複雑そうに2つのリングを模ったロゴマークを見つめる和人に、聖音は口を開いた。

「確かに、ナーヴギアはあの事件を引き起こした悪魔の機械と言われていたけど、フルダイブ型ゲームマシンを求める声も多くて、それを押しとどめることが出来なかったんだ。


あの事件があってから約半年後、大手メーカーから「今度こそ安全だ」と銘打たれて発売されたのがアミュスフィアで、俺たちが囚われてる間に従来の据置型ゲーム機とシェアを逆転させるまでになった。

SAOと同じジャンルのタイトルも結構リリースされてたな」

「じゃあ、これもVRMMOなのか?」

「そういうこと」

和人が眺めているパッケージのイラストは、深い森の中から見上げる巨大な満月と、その満月を背景に、少年と少女が剣を携えて飛翔している。

格好はオーソドックスなファンタジー風だが、2人の背中からは大きな透明の羽根が生えている。

その下には凝ったタイトルロゴ、ALfheim Onlineとあった。

「アルフ……ヘイム・オンライン? どういう意味だ?」

「アルヴヘイム、と発音するらしい。妖精の国、って意味だとさ」

「妖精……なんかほのぼのした感じだな。まったり系のMMOなのか?」

「それが、そうでもなさそうだぜ。ある意味えらいハードだ」

「ハードって、どんなふうに?」

「どスキル制。プレイヤースキル重視。PK推奨」

「ど…………」

「あまりプレイせずに強くなりたいやつにはもってこいだな」

「いわゆる『レベル』は存在しないらしい。各種スキルが反復使用で上昇するだけで、育ってもHPは大して上がらないそうだ。戦闘もプレイヤーの運動能力依存で、ソードスキルなし、魔法ありのSAOってとこだな。グラフィックや動きの精度もSAOに迫るスペックらしいぞ」

「へぇ…………そりゃ凄いな」

「PK推奨っていうのは
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ