鈴仙の生活日記 8ページ目
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「…!?……文……さん……?」
魔理沙を抱えて立つ文は笑みを浮かべていた。
鈴仙は文から放たれる尋常じゃない「何か」に恐怖を覚えていた。
「どうして……!」
「どうしてって……いやぁ、平和な方たちは困りますねぇ。仲間が気を失っているのにも関わらず私に「何故」と聞くのが先ですか?」
「そ……それは……」
「今日はここまでにしておきます。呼ばれているんでね。」
鈴仙が呼び止める前に文は去っていってしまった。
魔理沙さんまで……どうして……皆……
〜その頃〜
「……戻りました。」
「ご苦労様。」
魔理沙は意識を戻さない。椛は文をずっと見てきていたがこの時ばかりは文に何も言えなかった。
「なかなか上出来。よくやったわ。」
「………はい。」
文は悔しそうな表情を浮かべていた。
「私はどうすれば……」
人里を歩きながら鈴仙はつぶやいていた。
綺麗な人里。
隣で一緒に情報収集するはずだった魔理沙さん。
それに……ここで楽しい話をするはずだった妖夢。
「何も…ない。全て…奪われて……」
私には何が…
「おうい。鈴仙。暇なら手伝ってくれないか〜?」
ふと聞こえたそんな声。
それは寺子屋の前にいた慧音さんと妹紅さんだった。
「こんなところで何してたんだ?人里も…こんなになって…」
「今は修復が先だ。鈴仙、手伝ってくれるか?」
「……はい…」
私は…残ってる物を見つけるんじゃない……
「残るものを…作るんだ…」
「ん?どうした鈴仙。」
「あ、いや、何でもないですよ。」
「そっか。あと、これ頼む。」
そう言って妹紅さんから渡された工具を慧音さんに渡したりと、私の『残るものを作る』作業が始まった。
「絶対に救いますから…待っててくださいね…魔理沙さん、妖夢…椛さん……文さんも……」
私は心の中で自分に喝を入れた。
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