二十七話:迷子には気をつけような?
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ソーナ・シトリーは若干悔しげに顔を歪ませる。彼女達、生徒会のメンバーは学校の外へ戦闘の被害が及ばないように結界を張るのが仕事であるが、彼女としては自分の友であるリアスが自分達が安全な場所に居る間に危険な場所に行くということと、それに自分も一緒についていけないことに歯がゆさを感じていた。何もしていないわけではないのだがそれでも友が死地に赴くのに何とも思わない程彼女は冷徹ではない。
そんな彼女の心境を察したのかリアスは彼女に挑戦的に微笑みかける。
「大丈夫よ、ソーナ。私には頼もしい眷属がついているんだから」
「リアス……そうね。それなら問題は無いわね」
その微笑みに負けてソーナもまたリアスに微笑み返す。そしてそれを皮切りにリアスは歩き出す。そう、今からコカビエルが待ち受ける場所に行くのだ。彼女は自らの眷属達の前で立ち止まりゆっくりとその顔を見まわしていく。
彼女の懐刀である『女王』の朱乃、今回の件で一番気合が入っているであろう『騎士』の祐斗、緊張からか小刻みに震えながらも目には強い意志を宿らせる『僧侶』のアーシア、いつもの様な無表情に見えるが近しい物が見れば気合が入っているのだと分かる表情をしている『戦車』の小猫、そして、この眷属の精神的支柱になりつつある唯一の『兵士』イッセー。そんな彼らを見て満足げに頷いてから彼女は大きく息を吸い込んでから声を出す。
「行くわよ! みんな!」
「「「「はい!」」」」
彼女達は今初めて本当の意味での戦場に足を踏み入れた。
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