プロローグ 異世界に来ちゃった
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見せてくれないなんて、皮肉だな。
?こんなにゆっくり。長い時間落ちていくならその時間で走馬灯を見せて欲しかったよ。
?まあいいよ。
?さて、そろそろかな?
?光が強まっているから。自然と終わりが近づいているんだという思考ができた。
?あぁ。せめて、この井戸の底に何があったのか、知りたかった。
?……残念だ。
?………………ドサっ。
??
?んん。
?なにか柔らかく、プニプニしたものが頬に当たる感触で俺の意識は覚醒した。
?意識が覚醒したはいいけど、何故か目が開かない。
?起きたばかりだから仕方ないかもしれない。
?それはいいとして。なんだこの感触は。
?プリン?
?わからないな……うーむ。
?母さんが起こしに来たのかな。
?後5分……いや10分だけ寝かせて……。
?俺がうう、と唸っているのに気づいたのか、母さんは
「起きたみたいだね、でもまだ光の影響で目が開かないみたいだね。安心して、暫くすれば直るから」
?待てよ?
?こんな声母さんじゃないよな、話し方も違う。
?この声は若い男の子のような声だ。
?誰だ?
?それに、光の影響?
?光?
?……あ、思い出したぞ。
?俺落ちたんだったな……。光に導かれて……。
?あんなに深い井戸で落ちて助かったとは。
?……ん?
?おかしいな、あんなに深い井戸の底に人が住んでるのか?
?そんな訳あるか!
?なんだこれ、超常現象?
?実は別世界につながってましたーみたいな?
?なわけないか。
「そろそろ、目をあけても問題はないと思うよ、さぁ、ゆっくり開けてみて」
?若い男の子のような声をした人はそう俺に進言してきた。
?言う通り、ゆっくり瞼を開けていった。
?まず目に飛び込んできたのは――ん?ゼリー?
?でっかいゼリーが目の前にあるぞ?
?というか、これ、俺の顔にも乗ってるぞ。
?さっきの、頬に当たってた感触の正体はこれか……く
?
?次に目に飛び込んできたのは――――草原。
?ゼリーの背後の景色。
?草原だ。
?……なにここ、幻想郷?
?あ、やっぱり俺逝ってるか。
?はは、は。
「顔が面白いね、にこにこして、どうしたの?」
?そうだ、この声、どこから聞こえてる?
?近くから聞こえているのにその姿は見えない。
?周りをキョロキョロ見渡してみたが、目に映るのは草原と、でっかいゼリーのみ。人の姿なんてない。
「あれ、僕はここだよ?」
?……どうやら……目の前のゼリーから聞こえていたようだ……。
?ゼリーが喋るわけないよな……気のせいだよな
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