アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第十一話 それ故に・・・
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ところでモンスターたちはソレイユに向かって突進していく。突進してくる敵に対してソレイユは威風堂々とした様子で悠然と突っ込んでくる敵のほうに歩いていく。
1 v.s. 400
勝ち目がないと思われる戦いが始まった。
◆
「アスナ、ルナ、私たちは平気だからソレイユの加勢に行って・・・」
「そ、そうですよ。あのままだとソレイユさんが・・・」
リズベットとシリカの言いたいこともわかるアスナであったが、二人の言葉に首を縦に振ることなどできなかった。
「で、でもそれじゃ・・・」
「ううん、行こう、アスナ」
「で、でも、ルナ。そしたらシリカちゃんとリズが・・・」
「ソレイユが扉を開いて少したつけど、モンスターがこのフロアに入ってくる気配がない。けど、それがいつまでかはわからない」
ルナの言葉にハッとして入り口のほうを見るアスナだが、モンスターが入ってくる様子はなかった。
「行こう。今はソレイユに加勢しながら、敵をこのフロアには入れないようにする。そうした方が一気に守勢にはならないはずだよ」
「そう、だね。わかった!待ってて二人とも、すぐ戻ってくるからね!」
「当たり前よ!ちゃんと戻ってきなさい!」
「アスナさんもルナさんも頑張ってください!」
二人の応援を受け、武器を手に取ってフロアの入り口のほうへ向かうルナとアスナ。
覚悟をもって入り口を出て行こうとすると信じられない光景が二人の目に飛び込んできた。
――――――幻想的だった。
振るわれる刀の攻撃はすべて的確にクリティカルダメージを与え、たちまちモンスターをポリゴン片としていく。
――――――ポリゴン片が舞い散る様は桜のようであり、
次々とモンスターが倒されていくため、ポリゴン片が舞い終わることはない。
――――――その中で鮮やかに戦っている姿は舞を舞っているが如き美しさがあり、
死角から襲われようとも焦った様子を見せず、冷静に対処していく姿は圧巻としか言えなかった。しかし、
――――――どこか儚げなため、
申し合わせているようにしか思えないほど卓越していた戦いであるにもかかわらず、
――――――その姿を見た者は悉く魅入られていく。
その焦りを見せない表情にはどこか憂いに満ちているようだった。
ソレイユの姿に魅入られたルナとアスナは戦いどころではなかった。固まっているアスナとルナを不思議そうに見ていたリズベットとシリカはアスナとルナのほうへ近寄り、二人の向いているほうを見て、同じく固まってしまった。
目の前で行われているのが、戦闘ではなく演舞だと思えてしまうぐらい美しかった。加勢することなど忘れ、言葉すら失うほ
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