三話
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つの本能がせめぎ合っていた。
「闘争」と「守護」。言葉も意味も違う二つが、今私の中にあった。そして――
(逃げろ……)
「戦え!はぁぁぁぁぁぁ!」
(護れ……)
「戦えッ!がぁぁぁぁぁぁぁ!」
珍しく雄叫びを上げると、≪レッド5≫と≪ブラック6≫の二機が、敵の本体に突撃していった。
自身達を囲む敵の群れを次々と撃破していく二機だったが
「イズル!右!マヤ!上から!」
「「ッ!?」」
≪レッド5≫はハンドガンを、≪ブラック6≫は片手に持っていたライフルを破壊された。
丸腰になった≪レッド5≫だが、勝手に自らのピット艦へ武器の射出要請を行う。
「勝手に!?」
驚くイズルだが、その間にも次々敵が襲ってくる。
「HEPキャノン!最大出力で発射!」
≪レッド5≫からの要請を受けたピットクルーは、その指示の通りに武器を射出する。
その間、敵機を殴ったり、腰部に装着された小型のマシンガンで敵を牽制したりして、ピット艦から射出された武器が届くまでの間、上手く立ち回っていく。
一方《ブラック6》は、片手の刀で敵機を撃破していくが敵の攻撃でおれてしまう。
「ッ!勝手に武器を?」
≪ブラック6≫もまた、機体が勝手に武器の射出要請を行い、その事に私が驚愕する。
その間も敵機が襲ってくるのだが、両脚についているアーマーシュナイダーでなんとか敵機を撃破する
「アグニ、最大出力で発射!」
≪アッシュ≫が出撃した時と変わりないスピードで射出した。
後ろから援護射撃を行う≪ゴールド4≫≪パープル2≫≪ブルー1≫の間を通り抜け、敵の隙間をギリギリですり抜けていき、≪レッド5≫にはHEPキャノンが。≪ブラック6≫にはアグニが装備された。
≪レッド5≫は側面の装甲を開いて周囲に機雷をばら撒いて近い敵機を片づけると、レーザーを放って機雷を逃れた敵機を撃ち抜いていく。
≪ブラック6≫は、腕に直接装着されたアグニを、敵が固まっている方向へ向け、トリガーを引く。アグニから発射された強力なエネルギーの塊は、射線上にいた敵を塵も残さないくらいに蒸発させながら進んでいき、この部隊のリーダーらしき巨大な機体の一部すら蒸発させた。
この戦闘をモニターで見ていたゴディニオンのブリッジクルーとGDF本部のジョン・スミスと他の重鎮たちは、呆然とその圧倒的な戦いを見ていた。ただ、シモンだけは、僅かに笑みを浮かべて目の前の光景を見ていた。
やがて、突撃してきた主力部隊の先頭部分を全滅させられた「ウルガル」の部隊は、木星方面へと撤退していった。
撤退する「ウルガル」を見て、イズルは唖然とした表情で戦いを止めると、≪レッド5≫は関節部分から火花を散らしながら停止し、アグニを放とうとした≪ブラック6
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