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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第一話 本当の意味での再会
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かった橘全という名前に戻したか……」
「それに性格とかも橘全という名前の時の性格に戻っている事ですね」
そう、彼が橘全であった時の性格は、一言だけ言えば「他人を突き放す」という物だった。
一体なぜ、今戻ったのか?
「問題はたくさんあるわね……」
SIDE OUT
アースラから自宅へと戻ってきた全は何をするでもなく、地下の修練場に向かう。
『マイスター。まずは体を休められては?』
「失った時間は大きいんだ。自分の意志で引きこもったとはいえ、早く勘を取り戻さなければな」
そう言って、全は軽くストレッチを始める。
『マイスター……』
全は心配するシンの声を聞きながらもストレッチを止めない。
「大丈夫だ、初めは縮地の基本からしかしないさ」
『それでも、マイスターの体には多大な負担が掛かってるんですよ!?マイスターの体はまだ成長途上の子供なんです!』
「ならばこそ、子供の時にしか出来ない事もある。前世では今の年齢の時位から修練はしていたからな」
と言って全はストレッチを止めると修練場の中を軽くランニングする。
「ふっふっふ……」
全の修練はまずランニングから始まる。体を温めてから修練に入るのだ。
『マイスター……くれぐれも、無茶はしないでくださいね』
シンはそう言ってスリープモードに移行した。
『ふふ、また会ったな、少年……いや、ここは名前で呼ばせてもらおうか、橘全』
周りが真っ暗な闇の世界。そんな中で色を持っている人物が二人いた。
一人は全、もう一人は和服に身を包んだ怪しげな雰囲気を持つ女性だ。その瞳は黄金色に輝いている。
「……何で、俺の中に居座る」
『君の中は心地よくてね……いつまでも居座りたいと思っている』
「ふざけるな、お前なんかこっちから願い下げだ」
和服の女性は左手に持った
煙管
(
キセル
)
を一度吹かすと全を見つめる。
『願い下げとは失礼だね。正しい対価を支払ってもらっているだけじゃないか』
「あれが正しい、だと?ふざけるな!」
ここにきて、全の怒りが爆発した。
「お前のせいで、俺は……俺は、友一人作ることさえままならなかった!お前のせいであいつとも別れた!」
『彼女と別れたのはお前の意志だ。そこに私は関係ないよ』
「…………それで?何をしに現れた」
全は頭を冷やした後、そう言う。そう、目の前の存在は何も理由無しに現れる事はありえないからだ。
『簡単さ。私はもう代償は貰わない。認めてあげよう、君は真の神憑となったの
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