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大陸の妖精
・番外編・ X778 アルトとリサーナ2
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拳をかなりの力で握りしめ、睨みつけながらアルトは言った



アルト「ねぇ・・・今、リサーナを殴ろうとしたよね?」


バルカン「!!!」


アルトの鋭い眼孔に一瞬ひるむ森バルカン



次の瞬間、アルトがバルカンの顔面と同じ高さまで飛び上がる



アルト「リサーナに手ぇ出すなっ!!!」


憤然と叫んだアルトは、バルカンを森の奥深くまで殴り飛ばした



リサーナ「やったぁ!!やった、やった!!」


地面を飛びはね、アルトの勝利に大喜びするリサーナだった





それから少し時が経ち


自分で造った家の中で、卵を見守りながらナツの帰りを待つアルトとリサーナ



リサーナ「ねぇアルト、今なんか音がしなかった?」


アルト「ご、ごめん・・・たぶん、俺のお腹の音・・・」


申し訳なさそうに呟くと同時に、アルトの腹の虫の音が鳴る



リサーナ「そーいえばアルトって一人暮らしでしょ?」


アルト「うん」


リサーナ「ごはんとかどうしてるの?」


アルト「ギルドで食べてるよ」


リサーナ「お金払って!?」


アルト「うん・・・そりゃまぁ・・・」


アルトの話を聞き、複雑な表情を浮かべるリサーナ



リサーナ「なんか、かわいそー」


アルト「そ、そう・・・?ナツも同じようなモンだけど・・・」


するとリサーナがアルトに近づいて言う



リサーナ「今度あたしが何か作ってあげようか?料理」


アルト「えっ!リサーナって料理出来るんだ!!」


リサーナ「うん、ミラ姉には負けるけどねー」


アルト「あー・・ミラさん・・」


以前、ミラに無理やり手作り料理を食わされた事を思い出すアルト


味は確かに絶品だったが、何よりも包丁を持ったミラに未だかつてない恐怖を覚えたことがアルトの中では一番印象に残っていた



リサーナ「エルフ兄ちゃんもやるよ」


アルト「エルフマンも!?・・・でも、なんとなく想像出来るよ」


アルトの脳裏にはやさしい笑顔で料理を作るエルフマンが浮かび上がった



リサーナ「それにしても・・・本当にその傷、大丈夫?」


リサーナはアルトの腕に刻まれた打撲跡と擦り傷に視線を向けて言う


先ほどの森バルカンとの戦いでついた傷だ



アルト「大丈夫だよ!2、3日すれば治ると思う」


元気そうに肩を回すアルト


それを見たリサーナは優しげな笑顔を浮かべる



リサーナ「ふふっ・・・さっきのアルト、すごくカッコよかったよ!」


アルト「えっ・
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